メヌケ・串ツブ

Filed Under (未分類) by suisan on 30-01-2010

正月があけてから売上が芳しくない。弊社だけなのだろうか?

写真は今日の5時ごろの元卸売り場。

土曜日なのに、魚の入荷も少なければ買出し人もマバラ。一月最後の営業日なのに・・・。

目を引いたのは下の「アコウメヌケ」千葉県産、盛岡水産入荷。

  

鮮度抜群。刺身もOK。一緒に入荷したメダイも旨そうだった。

 

28日に岩手魚類に入荷した福島県産、串ツブ(モスソガイ)。

  

よく青森から入荷の串ツブは長い串に大きめのモスソガイが連なっているが、写真は小粒のツブが小さい串に4ヶ。

見るからにかわいらしい。当然、私も購入し昨晩の酒のともになった。

28日に来店したお得意様が「串についてるものは何でも売れる。日本人の心理かな」なんていってた。

焼き鳥が大衆化されているのはこのためかな。

魚も少ないので手抜きブログです。

アイナメ

Filed Under (未分類) by suisan on 29-01-2010

我々の市場ではこれっと言う珍しい魚ではない。

ただ、この時期いろんな色の「アイナメ」が出現する。

上、写真→昨日、青森県・大間から入荷。黄色の体色が目立つ。タヌキメバルと共に入荷していた。

黄色は婚姻色。

こちらは今日、岩手県大槌漁港から入荷。左が赤い、右は黄色。

アイナメ(カサゴ目アイナメ科アイネメ属)。

 

南西諸島と太平洋側の一部を除く日本各地の沿岸。朝鮮半島と黄海沿岸にも分布。

昼行性で岩礁帯やテトラポット、防波堤などに潜み、小魚や甲殻類、多毛類など食べている。

産卵期は秋から冬。深場から浅場に移動し、オスはメスを岩陰などに誘い込み産卵させる。

複数のメスを誘い込むため緑褐色や赤紫の大きな卵塊となる。

産卵が終わってもオスはその場に残り、敵を追い払い卵塊を守る。

孵化した稚魚は岩礁の周辺で成長し、5cmぐらいで親魚と同じように海底生活に移る。

体色は産卵期の黄色意外は周りの環境に左右されるようだ。上下の写真は通常の体色。

  

近種のクジメの尾はウチワみたいだがアイナメは三角形。体側もアイナメ5本に対しクジメは1本である。

鮎のように縄張りを持つ魚なので「鮎並・鮎魚女」などと漢字で書く。

又、脂が多い魚から「アブラメ」とも呼ばれるとか?

料理は鮮度がよければ当然刺身。皮下に脂があるので霜皮造りが良い。比較的淡白な味なので梅肉を添えてくれたお店もあった。ただ、時期によっては寄生虫が入っているので注意。(北海道産には寄生虫が多いような気がする)

旬は夏。刺身もこの時期が良い。その他の時期は痛みやすいので「活」が良い。

刺身意外は椀種。綺麗な白身が食欲を誘う。

醤油との相性が良いので醤油タレをつけながら焼く。木の芽味噌焼きも旨い。

昔の三陸の漁師さんは産卵期はアイナメを捕獲しなかった。特にオス。

産卵された卵を守るオスがいなくなれば、他のアイナメに卵を食べられてしまうからだ。

卵を守る傍ら、卵が大好きな変な魚である。

マイワシ

Filed Under (未分類) by suisan on 28-01-2010

1月も残すところ数日。

2月になれば「節分」。節分は豆まきや恵方巻き。魚では”イワシ”。

「節分」は季節の変わり目。昔は季節の変わり目に邪気(鬼)が生じる、と言われ、鬼を祓うために豆まきが行われ、焼いたイワシの頭を柊に刺し、戸口に立てたり門にかけたりする。

何故イワシ?→イワシの焼いた時の臭いや煙を鬼が嫌うため。なそうだ。

そこで今日はマイワシ(ニシン目ニシン科マイワシ属)写真は千葉県産、岩手魚類。

沖縄を除く日本全国。サハリン東岸のオホーツク、朝鮮半島東部、中国、台湾などに生息。海水魚である。

沖合いや沿岸を回遊しながら動植物プランクトンを食べている。

一般大衆魚でなじみの深い魚である。

名のいわれは「弱し(弱し)」、「卑しい(いやしい)」の転訛したもの?。魚に弱と書いてイワシだから前者かな?

料理は流通の発達と共に刺身でも食べられる鮮度の良いイワシが多くなった。

刺身は脂ののる時期(夏から初冬)は非常に旨い。小骨をうまく取ると最高な、トロのような刺身が出来る。

千葉県などではナメロウにする。

単に塩焼きも旨い。煮魚、干し魚、フライ、天ぷらなんでも使える魚でもある。西洋ではカルパッチョやオイルサーデンなど。

大きさによって小羽、中羽、大羽などの呼び名がある。

又、脂質にEPA、DHAをたくさん含み、カルシュウムが豊富。ビタミンEなども含まれている、健康食でもある。

寒鯛(コブダイ)

Filed Under (未分類) by suisan on 26-01-2010

コブダイ(スズキ目ベラ科ベラ属)和歌山県産、築地より。

こちらのコブダイも何度も紹介している。俗名カンダイ。

日本海は佐渡島以南、朝鮮半島、東シナ海、南シナ海。太平洋は本州南部の沖縄を除く太平洋に分布。

磯回りに生息し、強靭な歯とアゴで巻貝やカキなどを噛み砕き中身を食べる。サザエなども噛み砕く。

暖海性の魚だが、黒潮などにのり北海道付近まで北上することがある。

コブダイは雌性先熟で性転換し、子供の頃は雌、大きくなれば雄になる。

又、ハーレムを作る魚としても有名で、自分のテリトリーに別の雄が侵入すれば容赦なく攻撃する。

そして縄張りを確保して複数の雌を集める性質がある。

幼魚には攻撃せず、逆に幼魚を守り、成長させ学習させる魚でもある。

幼魚は成魚とは似ないベラのようにかわいらしい。大きくなれば写真のような顔になる。

最大で1mぐらいに成長する、とあるが写真のコブダイも最大級の部類だろう。10kgある。

料理として夏は”あまり美味しくない”といわれるが、冬は旬、美味しくなるため「寒鯛(カンダイ)」と呼ばれるのだろう。

全般に塩焼きや煮魚は評判が悪い。だが、刺身は(冬)透明感があり、脂もあり(皮下に)モチモチした食感なたまらなく旨い。

イタリアンなどではカルパッチョに使われる。ブイヤベースもいい。

骨は出汁が出て「旨いアラ汁」が出来ること疑いなし。

今日はいつもの回転鮨清次郎イオン店北田氏にお願いした。

「カンダイ、コブダイ、ナポレオンフィシュ」と言って注文し、味を堪能してください。

タヌキメバル

Filed Under (未分類) by suisan on 25-01-2010

非常に魚の入荷状況が悪い。ブログのネタにも、お得意様へも紹介できない。

どうしても同じ魚の紹介になる。ごめんなさい。

タヌキメバル(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)盛岡水産入荷、岩手県・大船渡産。

北海道南部以南から山口県、高知県に分布。

水深50mから100mぐらいの岩礁域に生息。

我々は「マゾイ」と呼んでいる。

仲間にキツネメバルがいるが見分け方は分からないが、クロソイとは、唇の上に棘がないことや尾鰭の縁が白い、などの違いがある。身にもクロソイは寄生虫が多いがタヌキメバルにはさほどない。

秋から冬に交尾し、産卵は初夏。

料理は勿論この鮮度なら刺身。皮下に脂があるので皮目を焼くか湯霜造りが良い。

身もしっかりしていて歯ごたえも良い。旨みもある。

塩焼きや煮魚にしても旨い。

 

ついでに同じ大船渡産のウスメバルの写真も載せよう。

同じく50mから100mぐらいの岩礁域に生息している魚。ひょっとすると同じ人が釣り上げたのかな。

シャコ

Filed Under (未分類) by suisan on 23-01-2010

シャコ(甲殻網口脚目シャコ科シャコ属)写真→ムキ身。岡山県産、築地より。

  

北海道以南の日本各地。暖かい海の内海の砂泥底に生息。

肉食性で他の甲殻類や小魚、イソメ、ゴカイなど食べている。

環境の変化にも強い。

産卵期は春から初夏。子持ちのメスは珍重される。当然、漁期や旬もこの時期となる。

が、秋から冬にかけては身持ちが良く旨い。(傷みにくい)

東京湾や瀬戸内海などが有名。岡山の郷土料理になっている。

上記はムキ身でそのまま食べられる。握り寿司にはツメ(甘ダレ)など付けて食べる。

甲殻類ではあるが、エビとも、カニとも違う食感と味。尚且つ、旨い。

殻を剥く作業が大変。写真のように剥くには熟練を要す。

①茹でたシャコを尾の方から鋏で殻の縁を切る(ぎりぎりでは意味がない)

②頭まできたら頭を取り、今度は頭の方から鋏を入れる。

③尾、足なども切り取り、尾の方からゆっくり剥く。

(2008年7月16日に撮影した活きたシャコ)

シャコは非常に危険で、全身が凶器。特にカマキリのような鋏で指をきられることがある。

水中でも目にもともらぬ速さで餌を捕獲する。カニやエビの甲羅や貝殻などを叩き割る力を持っている。

尾の棘も振り上げ相手に打ち付けると言う。ヨロイのような殻も厄介だ。

活きているシャコを一晩冷凍し、殻を剥いて刺身で食べる。又、違う旨さだある。

余談だが、姿は悪いが旨い食材である。が、海中での死体(魚、人間)をも食べる貪欲な生き物でもある。

アカムツ

Filed Under (未分類) by suisan on 22-01-2010

数度、紹介している「アカムツ」写真は長崎県産、岩手魚類入荷。

スズキ目ホタルジャコ科アカムツ属。地方によっては「ノドクロ」とも呼ばれる。

太平洋側は福島県以南、日本海は新潟以南とあるが、秋田沖以南から鹿児島県。東部インド洋にかけて分布。

水深100mから200mぐらいに生息し、甲殻類やイカ類、小魚など食べている。

産卵期は冬?冬の産卵期にやや浅い場所に移動。旬も冬から春先。

今日も長崎県だが、以前「紅瞳」なるブランドを紹介したが、やはり長崎県・対馬産である。

比較的秋田県から入荷のアカムツは赤(背)、白(腹)がはっきりして、鱗もしっかりしている。

2009年9月26日撮影、秋田県産。

今日のアカムツはどちらかといえばやや白い。

  

流れのある場所で育ったほうが綺麗だが、白っぽいほうが脂があると言う。

海底の窪みの砂泥底で、流れを気にしないで育ったから。

その点、今日のアカムツは脂がありそう。

回転鮨清次郎イオン店北田氏と県南のお料理屋さんが購入してくれた。

アカムツの味を堪能するなら回転鮨清次郎、イオン店へどうぞ!

なんと言っても刺身(握り)が旨い。皮目に脂があり「霜皮造り」が最高。刺身を醤油につけると脂の膜が出来るほど。

「白身のトロ」と言ってる人もいるとか。

後は「煮魚」が旨い。私は一番好きな煮魚である。(高価で頻繁には食べられない)

塩焼きや干し魚にもされる、とにかく美味しい魚である。

ヒゴロモエビ

Filed Under (未分類) by suisan on 21-01-2010

ヒゴロモエビ(十脚目抱卵亜目タラバエビ科モロトゲアカエビ属)福島県産、盛岡水産入荷。

一般には「ブドウエビ」と呼ばれる。が、駿河湾に希少な「ブドウエビ」なる同じモロトゲアカエビ属の仲間がいるので注意。

  

同じように写真を撮ったが色が多少違っている。バックの経木(右)の関係だろう。

こちらの「ブドウエビ」は千葉県銚子以北から北海道太平洋側、樺太まで分布。「北国のエビ」である。

生きているときは赤いが、時間が立つにしたがって巨峰(葡萄)のような色になる。

最大で15cmぐらい。写真のブドウエビは最大級の部類かな。

産卵期は4月ごろで、卵の数が少なく(200ヶぐらい)、抱卵の時期も1年11ヶ月から2年。孵化まで11ヶ月程かかり、極端に減少しているエビである。

余談だが、40年ほど前、東京のお寿司屋さんで良くブドウエビ食べていたが、ある時、板さんが「高くなったからやめたほうがいい」と小声で話してくれた。ちょうどその頃から漁獲量が減り、今では市場でもあまり見ることがなくなった。

非常に高価なエビである。

1年でオスとして成熟し、4年ぐらいはオス。5から7年にはメスになる。

味はプルッとした歯ざわりと濃厚な甘み、旨みを備えている最高のエビの部類である。

もっと手軽に入荷できればいいのにと、常に思うエビである。

子持ちイイダコ

Filed Under (未分類) by suisan on 20-01-2010

イイダコ(タコ目マダコ科マダコ属)佐賀県産、築地より。

ブログでは何度も紹介しているが、「イイダコ」はこの時期の「子持ち」が一番。

イイダコの「イイ」は「飯」、米粒に似た大粒の卵を持つことからきているとか。

プラス「子持ちイイダコ梅煮」なんて「春」の献立に最高である。

このイイダコは北海道南部以南の日本沿岸域から朝鮮半島南部、中国沿岸域の東アジアの浅海に分布。

波うち際から水深10mほどの、岩礁域や岩が存在する砂泥底に生息。

甲殻類や多毛類、貝類やさまざまな小さな海底生物など食べている。

天敵は人間や大型肉食魚(マゴチ)など。

昼は岩陰や大きな二枚貝の殻や空き缶などに隠れすんでいる。夜になると海底を移動して餌を探す。

産卵期は冬から春。岩の間などに産卵し、メスが保護する。卵が孵化すればほとんどのメスは死んでしまう。

最大でも30cmほどでタコの中では小型である。

足の付け根には2つの金色のリングがある。また、目と目の間に長方形の模様がある。

料理に使う場合は頭(胴)の中の墨袋を取り、水洗いして、尚且つ塩もみして湯がえる。それだけでも美味しいがおでんの具や大根と煮たり、色々な煮ものになる。、

唐揚げも美味しいし、金串で刺し(生の状態)焼いても美味しい。

有名な産地として瀬戸内海や有明海、三河湾など。

朝鮮では「サンナクチ」と呼ばれる踊り食いなど有名。鍋材としても用いられる。

中国料理にはタコを食材とした料理はないとか?(タコを食べる文化はないようだ)

 

弊社、つりキチが17日盛岡近郊のダム?にてワカサギを250尾ほど釣ってきた。

おこぼれをいただいたが、原型の写真を撮る前に「天ぷら」になってしまった。写真だけ紹介しよう。

ご馳走さま!

ホウボウ

Filed Under (未分類) by suisan on 19-01-2010

昨日、午後から岩手県・大船渡より魚が届いた。

活魚の中にホウボウがいたので元気なホウボウを水槽に入れた。

ホウボウ(カサゴ目ホウボウ科ホウボウ属)

  

北海道南部以南。黄海、渤海から南シナ海に生息。

水深100mぐらいから200mぐらいの砂泥底に多く、生息域は浅い海から600mほどの深海に達する。

小型の甲殻類や環形動物、大きくなれば小魚などを食べている。

特徴は硬く大きな頭、赤みがかった体色(子供の頃は黒い)、大きく綺麗な胸鰭など。

胸鰭の下の3対は遊離発達し足のようになり、海底を歩き回ることが出来る。海底の泥や砂に隠れた餌を探すのに好都合だ。

名前に言われの一つに「方々、歩き回る」ためホウボウと付いたとも言われる。

また、一つには鳴き袋があり「グーグー」と鳴く。そこから名が付いたとも言われる。

身は白身で薄いピンク色がかかっていて、しっかりした身で、旨みと歯ごたえを堪能できる。

歩留まりが悪い魚なのでアラも捨てずにアラ汁などにする。出汁が良く取れる。

肝や鳴き袋も食べられる。湯がいてお刺身に添えれば、肝の濃厚な味と鳴き袋は身とは違う食感を楽しめれる。

 

宮古・重茂漁港に水揚げされた「本マグロ」小ぶりで26kg。

  

身もまだ硬いが(鮮度が良すぎる)、食べてみればやはり「天然本鮪」。

あっさりした中にも適度の脂がある。旨い。後2~3日ほど寝かせたかった。

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