ヨロイイタチウオとキメジ

Filed Under (ヒゲタラ) by suisan on 31-01-2009

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ヨロイイタチウオ(アシロ目アシロ科ヨロイイタチウオ属)築地より、高知県産。

我々はヒゲタラと呼ぶ。

相模湾を北限として、太平洋岸東シナ海まで分布。

稚魚はオタマジャクシみたいな体型で黒い横じまがある可愛い魚。

成長すると大きな口で小魚やエビなどを捕食する。10年で50cm以上に成長する。

盛岡の市場にもたまにしか入荷がない。高級魚の部類。

料理は鮮度が良ければ刺身も可能だが、旨いとは言えない。(まずい部類)

ところが昆布締めにすると一変する。

良質な身は旨みと適度な歯ざわりが最高。ヒラメやコチより旨い。(と、言う)

昆布締めなどのように一仕事加えれば味わいの出てくる魚である。

他には西京や幽庵漬けのような漬け魚、煮付けなど。

産卵は春先。その前に食べてみてはいかがですか。

 

岩手魚類に「キメジ」が入荷。千葉県産。(キハダマグロの子供)

スズキ目サバ科マグロ属。

ヒレの形が可愛いので撮影。

通常のマグロの胸鰭は先がとがっているが写真のキメジは先が丸い。

キハダマグロは関東、東北ではあまり人気がない。

だが、関西ではマグロ=キハダマグロと言っても過言ではない、という。

第二背ビレ、尻ビレその後方にある小さなヒレが黄色いのでキハダマグロ(黄肌鮪)。

肌が黄色ではない。(はた→ヒレの意味)キハタマグロが正しいのかな?

刺身やバター焼き、フライなどに良い。

イバラモエビ

Filed Under (あ行イバラモエビ) by suisan on 30-01-2009

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イバラモエビ(エビ目モエビ科イバラモエビ属)北海道江差産、岩手魚類入荷。

日本海、オホーツク海、ベーリング海を含む北太平洋の寒帯域から北極海まで広く分布。

日本では山陰沖から北海道にかけて見られる。が、水深200~300mの深海に生息するため、「幻のエビ」の一種。

一般的には「オニエビ」「サツキエビ」と呼ばれている。

イバラエビはモエビ科の中では大型で体長10cmに達する。全身が橙色-ピンク色で硬い甲羅に覆われている。

頭部はモヒカン刈りのようになっている。その他にも前面、腹脚外側など体の各所に棘を持つ。イバラエビ、オニエビ(新潟)の名の由来でもある。

サツキエビ(鳥取)は春に多く漁獲されることの由来である。

そもそもカニ漁や他のエビ漁に混じって獲れるエビで、地元でしか消費されない-幻の由来。

殻をむくのが大変だが、美味しいエビである。甘み、食感がなんともいえない。(私も試食してみた)

網焼きも最高とのこと。焼くことによりより甘みが加わり、ぷりぷりした食感が増し、香ばしい香りが食欲を倍増させる。

味噌汁も最高とか。売れ残ったら自費購入しようと思ったが、田清魚店中三店、清次郎イオン店が購入。

味を確かめたい方は是非、こちらのお店へ行かれてはいかがですか。

アイナメ

Filed Under (アイナメ) by suisan on 29-01-2009

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一昨日掲載した「ヒガンフグ」 山形県で食中毒発生。

何の知識がない居酒屋の親父さんが調理するからこんなことになる。

いくら条例がないとはいえ、フグ料理は必ず専門家に依頼してください。

今日はアイナメ(カサゴ目アイナメ科アイナメ属)写真は岩手魚類入荷、青森県産。

南西諸島と太平洋側の一部を除く日本各地に生息。日本以外では朝鮮半島と黄海沿岸にも分布。

夜行性で岩礁帯やテトラポッド、防波堤などの陰に隠れ、小魚や甲殻類、多毛類など捕食。

産卵期は関東で晩秋から冬、北海道では9月から11月ごろ。

産卵期にはオスは縄張りをもち、メスに求愛活動をし、岩礁域の窪みなど潮通しのよい場所に産卵させる。

産卵後はオスが卵を保護する。

縄張りを持つオスは産卵期にあざやかな黄色の婚姻色になる。

孵化した稚魚は岩礁の周辺を泳ぎまわりながら成長し、5cmを越えると親魚と同じように海底生活をする。

顔のアップ。

旬は冬から春にかけての寒い時期。身は脂肪の多い白身でそのことが「アブラメ」と呼ばれる。

季節によって寄生虫がいることがあるので生食は注意。

刺身の場合、淡白な白身でわさび醤油でもいいが、三陸の料理屋さんでは梅肉をつけて食べさせていただいたことを思い出す。

他の料理としては煮付け、唐揚げ、焼きのも、漬け魚など。季節によっては椀種もいい。

アイナメ、アブラメ(四国関西)アブラコ(北海道)など。アユのように縄張りがあることから「鮎並」と書く時もある。

似ている魚にホッケがいる。写真だけ掲載しょう。(ホッケに関しては後日説明しよう)

ヒガンフグとメカブ

Filed Under (ヒガンフグ) by suisan on 27-01-2009

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弊社はフグの専門店ではないが、いろいろなフグが見える。

今日はヒガンフグ(フグ目フグ科トラフグ属)。岩手県大船渡産、盛岡水産入荷。

本名は「ヒガンフグ」だが「アカメフグ」と呼ぶところもある(箱にはアカメフグと書いてある)。

が、本来の「アカメフグ」は別にいる。

漢字で「彼岸河豚」。

春の彼岸頃良く獲れるから、と言う説と「食べると彼岸にゆく」、すなわち死んでしまうという意味があるとか?

日本各地、黄海、東シナ海に分布。30cm位になる。

市場での入荷は少なく、値段はトラフグより安く、ショウサイフグより高いようだ。

肝臓、卵巣は猛毒。皮膚、腸は強毒。筋肉は無毒(弱い毒がるのもいるようだ)。精巣は弱毒。

要注意のフグ。調理は一般人は原則的に行わないこと。食べるなら自己責任で。

ただ、専門家は密やかに美味しいフグとされているようだ。

硬く締まって刺身は非常に美味しいとのこと。鍋、唐揚げ、焼きのもにも合う。

11月27日に「フグの達人」様より7種類のフグを食べさせてもらったが、どれが「アカメフグ」か覚えていない。

何度も言うが「フグ料理は専門家にお願いしてください」。

 

メカブ、三陸産、盛岡水産入荷。

三陸は海藻の宝庫でもある。特にワカメは最高級品。そのワカメの根元部分が「メカブ」(ワカメは海藻なので根はない)。

1月ぐらいから3月下旬頃まで、ワカメの漁と同時に収穫する。

根元部分に折れ重なりひだ状になり、生殖細胞が集まった部分を指す。昆布の一種ではない。

ミネラル、アルギン酸など多く含まれている。

茎の取り除き千切りにして、熱湯を加えればあざやかな緑色になる。(すべるので手を切らないように)

お好みに応じ醤油やめんつゆをかけ食べる。

春の味である。

キュウリウオとヨリトフグ

Filed Under (ヨリトフグ) by suisan on 26-01-2009

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キュウリウオ(サケ目キュウリウオ科キュウリウオ属)北海道産、岩手魚類入荷。

北海道沿岸をはじめ、日本海北部、オホーツク海、北太平洋のおおむね北緯40度以北の冷水域に分布。

「胡瓜魚」漢字の通り胡瓜の臭いがする。

シシャモにに体型が似ているがししゃもより大型。30cmぐらいにまでなる。

クセがあり刺身には向かないようだが、書物によっては「絶品」と表示しているのもある。

私は胡瓜はあまり得意ではないので(青臭さだ嫌い)食べようとも思わない。

その他には塩焼き、ただし熱いときだけ美味しいとか。フライ、天ぷらもよいようだ。

 

盛岡水産に秋田県産の見たことないフグが入荷。いろいろ調べてみたら「ヨリトフグ」のようだ。

別名ミズフグ。(フグ目フグ科ヨリトフグ属)

南日本や世界中の温帯域に分布、とあるが新潟、秋田男鹿半島、青森鯵ヶ沢などでも獲れたとの報告がある。

釣りで外道として釣れるらしいが、水を呑み体が膨れ上がりすごく重くなるという。

筋肉、皮膚、精巣は無毒。肝臓は毒を持っているものも見つかっているというがフグは専門家に料理してもらったほうが安心。

刺身はフグとしてはあまり美味しいのもではないらしい。鍋、味噌汁、唐揚げなどがよいのではないか。

 

毎年のことではあるが、正月過ぎればマダラの白子が格安になる。

まして年末は入荷が悪く、食べれなかった方は今が食べごろ。

先日、居酒屋さん(ホテルの調理長をしていた方が独立)でマダラの白子を炭火で焼き、天然塩と七味で食べたが非常に旨かった。ちょっと工夫すればまた変わった味が楽しめる。

メイタガレイ

Filed Under (メイタガレイ) by suisan on 24-01-2009

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今日はメイタガレイ(カレイ目カレイ科メイタガレイ属)秋田県産、盛岡水産入荷。

北海道南部から日本沿岸、東シナ海北部まで分布。

大阪では人気があり時に高級魚。関東以北は並の魚としてあまり珍重しない。

目と目の間にトゲがあるため「目痛ガレイ」とか、目と目の間に板状のトゲがあり「目板ガレイ」と呼ばれる?。

その他には「マツバガレイ(体の模様から)」「びっき(蛙)ガレイ」など。

近種に「ナガレメイタガレイ」なるものがいる。姿かたちはそっくり。見た目では区別が難しい。「化メイタ」と呼ぶ地方もある。

参考に2枚の写真を。

上がメイタガレイ。身づらいが(写真をアップにしてください)魚体の裏側の肩の部分。1本線があるのがメイタ。

ナガレメイタはヒレから来た一本線と合流する、逆Yが見える。

料理もメイタガレイは鮮度のよいものを刺身にして食べると絶品とか。(私は食べ比べてはいない)

ナガレメイタは身が柔らくて刺身に向かない。

その他の料理は唐揚げ、煮付け、干物など。

どちらも熱を入れるとクセのある風味がでる。好き、嫌い二分される。臭みを取る料理方法がよい。

干すと臭みが消えよい味わいが楽しめる。

ワカサギとカナガシラ

Filed Under (カナガシラ) by suisan on 23-01-2009

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1月19日、盛岡市玉山区の岩洞湖のワカサギ釣りが解禁になった。

21日、休市日に当社のマグロ屋のボスが釣りに出かけ、おすそ分けいただいた。

今日、唐揚げでいただく。楽しみだ。いただきます。

そんなわけで今日は、ワカサギ(サケ目キュウリウオ科)北海道産、盛岡水産入荷。

天然では太平洋側は千葉県、日本海側は島根県以北の沿岸、湖沼とそれに流れ込む河川に生息。

水温、塩分、濁りの変化に適応性が強い。

卵での移植も可能なため本州中、南部の天然湖、人口湖、ため池などでも繁殖する。

多くは生後1年で5~12cmに成長して死ぬが、3.4年生きるものもいる。

湖面に張った氷に穴を開け糸を垂れる「ワカサギ釣り」は冬の代名詞でもある。

料理は天ぷら、フライ、唐揚げ、南蛮漬け、塩焼き、佃煮など。

脂肪が少なくあっさりした旨みなので油料理に合う。又、骨ごと食べるのでカルシウム源にもなる。

 

カナガシラ(カサゴ目ホウボウ科カナガシラ属)宮城県産、仙台市場より。

北海道南部以南から黄海、東シナ海、南シナ海まで分布。

水深50~300mほどの砂泥底に生息。ホウボウのように海底を歩くように移動しエビ、カニ、小魚を捕食する。

カナガシラの和名は漢字で「金頭(宮城ではキントウ)」「方頭魚」などのように硬い骨板に覆われた頭部による。

体全体は橙色ー赤褐色、腹部は白。一見ホウボウに似ているが、胸びれはホウボウより小さく、赤一色である。

上顎の先には数本のトゲがあり、胴体はザラザラ。ホウボウよりウロコが大きい。

全長30cmぐらいになるというが今日は小ぶり。

料理は大きければ刺身。白身でしっかりした身は旨みと歯ごたえがある。

それゆえ煮付け、唐揚げ、塩焼き、ブイヤベースなど最適。蒲鉾の魚肉練り製品の原料にもなる。

余談だが、長崎県ではカナガシラという名前から「お金が貯まる」に通じ、節分にこの魚を食べるという。

旬は冬。

ウニ

Filed Under (ウニ) by suisan on 22-01-2009

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一昨日の「イシナギ」解体され各清次郎に届けられた。(水沢、北上、盛岡イオン店、フェザン店、津志田本店)

是非ご賞味を・・・・。

 

岩手魚類に「イガウニ」が見えている。しかも見入りもまあまあ。

何でこの時期にと不思議に思う。

常備しているパックウニもアメリカ、ロシア産だったのが、今日は岩手県産のビンウニや北海道産、青森県産など。

確かに岩手県種市では養殖ではないがウニがすめる環境を整えている。

岩手魚類担当者によれば「12月にも種市から出荷してもらったがその時点では使い物にならず、今回は実入りもよいので販売に踏み切った。地元の取り組みの成果だ」との事。

三陸の、しかも岩手県産のウニを全国の人々に食べてもらえるのはうれしい。が、益々季節感が無くなる気がする。

北海道産のパックウニ。

ホタルイカ

Filed Under (イカ) by suisan on 20-01-2009

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昨日から岩手魚類に「ホタルイカ」が入荷している。

解凍物ではない。ただハシリで型は小さい。

ホタルイカ(ツツイカ目ホタルイカモドキ科ホタルイカ属)兵庫県日本海側産。

体長5~6cmの小型のイカ(写真はもっと小さい)。体は褐色。体表に数百の発行器を有し、青緑色に発行。

この発光する様子から、昆虫のホタルの名をとり「ホタルイカ」と名づけられた。

分布は日本海全域と太平洋側一部、オホーツク海など。特に富山湾は有名。

産卵は一年通して行われる。富山湾では11月、12月。そして2月から7月。

浅瀬で産卵が行われオス、メスともに死んでしまう。

2週間ほどで孵化、潮のってやや北上。外洋の表層、中層に生息。

昼は水深200~600m前後にいて、夜になると30~100mあたりに浮き上がる。

一年で成熟し、交接、産卵、そして死んでしまう。

料理は茹イカ(写真も茹イカ)、刺身、煮物など。

茹でたホタルイカの目と口ばしを取り酢味噌合えが一般的。

刺身は必ず内臓をとり水洗いすること。内臓には旋尾線虫と言う寄生虫が生息している。

ホタルイカを食べた後皮膚にミミズバレがおこったり、激しい下痢、腹痛があり、腸閉塞を起こす場合もある。

たいていは腹痛と発疹が出るていど。旋尾線虫の幼虫はホタルイカから人間の体内に入る。親虫や宿主も不明。

体内の虫を外科的摘出しか方法がない。体長10mm太さ0.1mmより細長い虫である。

できるだけ生食は避け、十分に過熱するか-30度で4日間以上の冷凍が必要。

又、ホタルイカは手のかかる食材でもある。

寿司の軍艦でも美味しそう。清次郎イオン店も購入していった。

富山産など見えたらまた写真を掲載しよう。

 

盛岡水産に体重80kg全長1m70cmぐらいの「イシナギ」が入荷。岩手県山田産。

(私が寝ているみたい)

田清水産前に市場関係者が見学にきた。

築地からは大ヒラメ。約9kg。熊本産。

海は広いな大きいな・・・なんて口づさむ。

秋田の温泉旅館に購入していただいた。

ホテイウオ

Filed Under (ホテイウオ) by suisan on 19-01-2009

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ホテイウオ(カサゴ目ダンゴウオ科ホテイウオ属)北海道産、盛岡水産入荷。

先週末からホテイウオ(布袋魚)を見かけている。ユニークな姿、顔。面白い魚である。

北部太平洋に広く分布。日本海側は若狭湾以北、太平洋側は神奈川県三崎以北、北海道周辺。

夏場は水深100m程で生息しているが産卵期は水深10mぐらいの浅瀬で行う。

産卵孵化したものは浅い岩場にて吸盤などで吸い付き生活するが、夏ごろには沖合いに向かう。

3年ほどで成熟。12月から4月ごろ産卵のため浅瀬に移る。(この頃が漁期)

産卵が終わればオスが卵を守るが、やがてオスもメスも死んでゆく。

身体は丸く、つるつるして柔らかい。目が離れ、オスとメスは体の色や吸盤の大きさで見分けることができる。

今日は全てオス。1尾約1kgほど。メスのほうが高い。(卵巣があるから)

料理はなんと言っても「ごっご汁」(北海道や東北では「ごっご」と呼ぶ)や鍋。

ぶつ切りにして水でよく洗う。表面のぬめりや臭みを取るため。(熱湯をかければぬめりは取れやすい)

身は白身でゼラチン質。骨も軟骨で食べれる。卵、白子、肝、胃袋などほとんど食べれる。

卵は汁に入れれば「卵汁」になる。これもよいがほぐして醤油、酒、ミリンなどに漬ければイクラとも違う味が美味。

その他にはから揚げ、肝は身とともに酢味噌で合えると美味しいとのこと。

 

岩手魚類に21.6kgも巨大アンコウが入荷。岩手県船越産。(金沢水産より)

盛岡の老舗「阿部魚店」に購入していただいた。

何人分の鍋ができるのだろう。肝だけでも2kg以上ありそう。

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