Filed Under (スマ) by suisan on 28-02-2009
Tagged Under : スマ
スマ(スズキ目サバ科スマ属)スマガツオ、ホシガツオ、ヤイトなどの別名がある。

南日本の暖海から熱帯域に分布。今日は鹿児島県産、盛岡水産入荷。
築地などでもあまり見ないと言う。盛岡の市場でも珍しいほうだと思う。産地での消費がほとんどのようだ。
普通のカツオと違い大きな群れを作らない習性と外洋に出ない、いわば磯で生活するカツオである。
伊豆七島では防波堤で釣れる「手ごろな魚」として人気がある。
旬は晩秋から冬。最大で40cmぐらいとの事。1kg以上で脂があると言うので、今日は約50cm、2.8kgアップ。
刺身が最高なのだろう。食べ損じた。
刺身の他には煮物、唐揚げなど。
エラのすぐ後ろ下の星(マーク)が特徴のひとつである。

背中、両サイドの縞模様は独特である。↓

Filed Under (ママス) by suisan on 27-02-2009
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ママス(標準和名・サクラマス、サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属)岩手県山田産、盛岡水産。

オホーツク海沿岸から朝鮮半島、北海道全域、太平洋側は神奈川県以北、日本海側は山口県以北に生息。
秋に川の上流で産卵された卵は川底で越冬、春に孵化。稚魚は1・2年上流で暮らし、春に海へ下る(降海型)と
そのまま川に残るもの(陸封型)がいる。→ヤマメと呼ばれる。
海に下ったマスは約一年後、生まれた川に戻ってくる。ちょうどその時期が桜の咲く頃なので「サクラマス」の名が付いた。
三陸では「ママス(真鱒)」「ホンマス(本鱒)」と呼ぶ。
海で育ったサクラマスはほとんどがメスで川を遡上し、陸封型のヤマメと産卵する。ヤマメはほとんどがオスである。
近種には「サツキマス」「ビワマス」「タイワンマス」などがいる。
料理は塩焼き、ムニエル、漬け魚など、日本海側では鱒寿司もある。
今が最高の旬である。
ちなみに今日のママスは3.3kg。豊かなお腹は私に匹敵。絶対おいしい!
盛岡の老舗魚やさんが一目ぼれで購入してくれた。(毎度あり~)
Filed Under (マダイ) by suisan on 26-02-2009
Tagged Under : マダイ
「しつこい」と言われるかもしれないが、「黄鯛」、「血鯛」ときたら「真鯛」。
マダイ(スズキ目タイ科マダイ属)千葉県産、岩手魚類入荷。

わが国の魚の王様、それが「マダイ」。
北海道南部以南の日本各地の沿岸や東シナ海、南シナ海に分布。
大陸棚の水深50~150mの潮通しの良い岩礁が混じった低層に生息。食性は肉食、多毛類、甲殻類、小魚などを捕食。
エビでタイを釣る、とまで言われ、祝儀や例祭などわが国の歳時記に必要不可欠な魚である。

旬はこれから初夏に向かってであるが、さすがのタイでも秋口は「麦わら鯛」と称し美味しくない時期である。
料理は刺身、塩焼き、椀だね、ムニエル、鍋、炊き込みご飯と多彩。
刺身は透明な飴色の白身はコク深い味わい。
塩焼きはきめ細かい身でしっとりした旨みがある。それゆえ婚礼料理には欠かせない。
現在は養殖も盛んになり、天然ものより入荷が多い。
「献立」等には養殖ものが多く使われるようだが、やはり天然の味は忘れてはいけない。

尾には黒い縁がある。
Filed Under (チダイ) by suisan on 24-02-2009
Tagged Under : チダイ
昨日は「キダイ」今日はチダイ(スズキ目タイ科チダイ属)愛媛県産、盛岡水産入荷。
チダイ(血鯛・ハナダイとも呼ぶ)

琉球列島を除く北海道南部以南から朝鮮半島に分布。
仔稚魚は湾内の藻場、幼魚は沿岸の砂泥底、成魚は岩礁域や大陸棚に生息。
マダイとの違いはエラぶたの後ろが血がにじんだようになっている。もう一点は尾びれにクロっぽい縁がない。

マダイは1mぐらいになるがチダイもキダイと同じように40cmぐらいと小ぶり。
産卵期は秋で旬は夏。
体長10cmぐらいは「春日鯛」として酢締めにする。
旬時期の大型のチダイは刺身が旨い。三枚に卸し熱湯をかけ、霜皮造り。あぶっては美味しくないようだ。
脂はないが飴色で甘みがある。
塩焼きは脂がないのであまり美味しくないと言うが、お祝いの席の「焼き物」、地鎮祭などの神事にも使われる。
やはり酢洗い、もしくは酢締めが一番。洋食では油を使い、カルパッチョやマリネなどが合う。
南日本で「小鯛」はキダイを指すことが多いようだが三陸を含めた東日本はチダイが多い。
以前ブログで紹介したことがあるが「ケムシカジカ」(カサゴ目ケムシカジカ科ケムシカジカ属)
岩手県産、岩手魚類入荷。「活」で入荷した。

いつ見てもユニークな顔である。
ブログで紹介した時に我が家で刺身にした。
身はしっかりして歯ごたえがある。尚且つ、甘み、旨みもある。
姿を想像しなければ非常に美味しい。

一般消費者は見る機会がないかもしれないが、見えたら購入してみてください。
刺身で食べれるかわからなかったら鍋、味噌汁にしてください。高価な魚ではないはずです。

迫力のある顔。たぶん最大級の大きさではないか。2.3kgもある。
Filed Under (キダイ, モスソガイ) by suisan on 23-02-2009
キダイ(スズキ目タイ科キダイ属)盛岡水産入荷。
レンコダイ(連子鯛)とも言う。

日本海本州中部以南。千葉県以南、東シナ海、台湾、オーストラリアまでの西太平洋に分布。(今日はなぜか山形県産)
体は側扁した楕円形で体色は赤っぽい、いや橙色に近い。マダイ、チダイより小さく40cmほど、体に青い小斑点がない。
顔は黄色み帯びている。

水深50~200mの海底付近を群れをつくり泳ぐ。肉食性で小魚、甲殻類、頭足類など食べる。
産卵期は初夏と秋。孵化から1・2年はメスが多いが、一部は性転換しオスになる。5歳を超える大型はオスが多くなる。
マダイより安値。沖合いの底引き網などで漁獲されるので、消費地にまでは時間がかかり鮮度が落ちてしまう。
一般には塩焼き。結婚式などで提供される「焼き鯛」はこの種が多い。
勿論、鮮度が良ければ(今日はOK)刺身。皮目をつけ霜皮造りのほうが旨い。
もっと小ぶりなものは(写真より)酢締めにして寿司など旨い。
後は干し物、笹漬け等。
盛岡の老舗の魚屋さんに購入してもらった。
モスソガイ(エゾバイ科)盛岡水産、青森県陸奥湾産。
煮た状態で流通しているので「煮ツブ」とよんでいる。

瀬戸内海以北北海道までの浅い海に分布。
漢字で「裳裾貝」。大きすぎる軟体が裾を引くずっているように見えるため。
以前は串に刺し「串ツブ」として流通していたが、最近は袋入れが多い。
おでんや串焼き(火は通っている)、酒蒸し、煮つぶ(味を付け直す)にして美味しい。
他のツブと違い軟体部分が多いので食べやすい。私も大好きなツブである。
余談だが、黒船のペリー提督が採取し持ち帰り、種を登録したので「ペルリツブ」の別名もある、とか。
田清グループ、「じゃん・まる」店が購入していった。(旧盛岡市場前にある)
Filed Under (アサヒガニ) by suisan on 21-02-2009
Tagged Under : アサヒガニ
昨日、盛岡水産にオーストラリア産「アサヒガニ」が入荷した。
アサヒガニ(エビ目・カニ下目・アサヒガニ科)

日本では相模湾以南、世界ではハワイ諸島以西からアフリカ東岸まで、西太平洋とインド洋などに広く分布する。
輸入物は東南アジアやオーストラリア産などが多い。
水深20m~50mのやや深い砂泥底に生息。歩脚で砂をかき後ずさりするように砂泥にもぐり、目だけ出して獲物を待つ。
食性は肉食で貝類、ゴカイなどの小動物を捕食する。
甲の幅は15cmぐらいになる大型のカニで、茹でてないのに体色が赤い。茹でてもさほど変化はない。
他のカニとの違いは、左右に動くのではなく前後、又、腹部が甲羅の下ではなく、後ろに出ている。
カニがもし「エビの進化?」だとすれば原始的な形態を残すカニである。
旬は冬。茹でガニが美味しい。毛ガ二などと違い足の身は少ないが、胸部には詰まっている。
真っ白な身は甘みがあり美味しい。ズワイガニやタラバガニと違ったさっぱりした旨みである。
鍋とか味噌汁にすれば蟹味噌も胆嚢できる。
画面下「Web拍手」をクリックしてください。
Filed Under (アラスカメヌケ) by suisan on 20-02-2009
Tagged Under : アラスカメヌケ
アラスカメヌケ(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)北海道釧路産、岩手魚類入荷。
私たちは「アカウオ」と呼んでいる。
宮城県以北、ベーリング海、北太平洋東部に分布。
体は赤く(赤黒い?)体側の3条の暗色斑がある。
輸入のアカウオは良く見かけるが、国産、しかも姿のまま見ることはあまり多くない。
(輸入品は冷凍、加工品として出回っている)
「北の魚」なので三陸に水揚げされることもあるが、ほとんどは北海道産。
函館でアカウオの刺身を食べた記憶がある。旨いとは覚えているが・・・・。
なかなか盛岡では刺身に使える程鮮度の良いのは少ない。
通常は煮付け、塩焼き、唐揚げなど。
粕、西京、醤油漬けなどの漬け魚に最適である。

この鮮度なら刺身OKかな?
とは言っても盛岡のあまりの寒さに表面が凍りついている。
Filed Under (スズキ) by suisan on 19-02-2009
Tagged Under : スズキ
今日は午前中、お出かけ。先ほど帰りブログ作成する。
今日は「スズキ」。夏が旬の魚である。
まして今時期、産卵期のため盛岡市場に入荷のスズキのほとんどは身が白く、焼き物ならともかく刺身には向かない。
だが、田清水産では常時、築地から活スズキを〆て入荷させてもらっている。
頭と尾を締め、血抜きした状態で(血抜きで生臭さが少なくなる)、しかも刺身用を選別して送ってもらっている。
値段は多少高いが、味は抜群。
ただ、盛岡の人たちから「スズキ」はあまり好まれない魚のようだ。
以前、食べたスズキが泥臭かったり、油臭かったのが原因ではないか?
このスズキは違う。旨い。
スズキはビタミンAとDが豊富に含まれ、脂質含有量が少なく、あっさりして身も柔らかく、消化に良い魚である。
スズキ(ススキ目スズキ科スズキ属)千葉県産。

日本全域や朝鮮半島、台湾、東シナ海に分布。
生息場所は真水と海水の交じり合った河口域や、淡水の川に遡上することもある。
釣りの世界では「シーバス」とも呼ばれる。
ブリなどのように出世魚。体長25cmぐらいまでの1歳魚は「セイゴ」。50cm・60cmぐらいの2・3年魚は「フッコ」。60cm以上(3kg以上)はスズキとなる。
料理は刺身、塩焼きなど。
フレンチはポワレ、ムニエルにして風味があって美味しい。
和食は夏魚のイメージが強いが、洋の世界はそれほどでもないので全体に見ると洋食のほうが使用量が多いと思う。
Filed Under (アマダイ) by suisan on 18-02-2009
Tagged Under : aアマダイ
アマダイ(スズキ目キツネアマダイ科アマダイ属)
京都など関西は「グジ」、静岡では「オキツダイ」と呼ばれる。
キツネアマダイ科にはアカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイ、ハナアマダイなどがある。
魚の特徴として、額が出っ張っていて、目が出っ張った額の近くにある。
体は細長く、断面は左右平らな楕円形。全身はピンク色、腹は白っぽい。体側やヒレに黄色の模様がある。
西日本以南の西太平洋、東太平洋、東シナ海に分布。
浅い海から水深300mくらいまでの砂泥底に自分で巣穴を掘って生息。(きれいな魚なので優雅に泳いでいるかと思った)
小魚、甲殻類、ゴカイなどいろいろな小動物を捕食している。
今日はアカアマダイ(1月9日撮影)とシロアマダイ(2月17日撮影)の写真を添える。

アカアマダイ→普通アマダイはこの種。体長40cmぐらい。目の下に逆三角形の白い模様があり、ホホにウロコがない。
尾びれに黄色い縦縞が数本ある。
砂泥地の小山になっているあたりに巣穴を堀り、餌を待つ。産卵期は秋から冬。
1歳で16~19cm、2歳で22~23cm、4歳で30cmぐらいに育つ。
料理はウロコを取らず背開きにして軽く塩を振り閉じて一晩寝かせ、串打ちして皮に酒を塗りながら焼く。→「若さ焼き」
刺身も旨いが、皮をひいて三枚に卸し、昆布締めが最高。その他には蒸し物、唐揚げなど。

シロアマダイ→シラカワと呼ばれる。体長50cmほど。体が白っぽい。
産卵は12月から翌5月。アカアマダイより浅い場所にいる。
料理はアカアマダイと同じ。昔は?シロアマダイのほうが高価だったと聞く。今はアカアマダイのほうが高価。
盛岡には生食可能なシロアマダイの入荷が少ない。(写真も台湾産。鮮度があまり良くない)
Filed Under (ノレソレ) by suisan on 17-02-2009
Tagged Under : ノレソレ
ノレソレ・ベラダ、(レプトケファルス及びプセファルス、愛知県産、築地より)

透明で写真の撮りようがない。見えにくいと思う。

皿の上に3匹、顔を中心に撮影。写真をクリックすると大きくなるので見てください。
カライワシ目、ソトイワシ目、ウナギ目などの葉形幼生の総称。ウナギ目ではハモ、マアナゴ、ウナギなど。
詳しいことはいまだ不明な点が多いが、ウナギの場合、南方の産卵場所で孵化し、レプトケファルスに成長。
日本沿岸まで黒潮に乗って北上してから変態しシラスウナギと呼ばれる稚魚になり、河川などの淡水に上がって成魚となる。
又、人口飼育も可能となり、ハモはエビすり身、ウナギはサメの卵黄を原料とした人工飼料による餌付けに成功している。
難しい話はこれくらいにして、我々は「ノレソレ」と呼ぶ。アナゴの稚魚と教えられた。
関東でもノレソレ、岡山県ではベラタ。
高知県ではノレソレ(高知からこの名が広まったようだ)、生きたまま土佐酢、三杯酢などにくぐらせて、踊り食いされることが多いようだ。
我々も鮮度が良いうちに生食する。味はさほど無く、旨いともいえないが、春から初夏にかけての季節感ある食材である。
加熱しては溶けてしまう。ゼラチン質の多い体である。