シマフグ

Filed Under (シマフグ) by suisan on 22-08-2011

Tagged Under :

何故か我社にはフグが集まる。

近年、フグの取り扱いが厳しくなり、販売許可の取れていない店が多い中、我社には「フグ調理」も出来る板前さんがいるためだろう。

写真のシマフグは8月12日撮影。釜石から来たものである。

  

シマフグ(フグ目フグ科トラフグ属)

一般には相模湾以南、水深100m以浅の沿岸からやや沖合いに生息する。

肉食性で甲殻類や軟体動物、小魚、棘皮動物など食べている。

勿論、卵巣、肝臓には強毒。腸は弱毒。筋肉、皮膚、精巣は無毒とされる。

無毒とは言えやはり調理はプロに依頼すること。

トラフグの代用品として使われるようだが、トラフグよりはるかに安い。

フグ皮の加工品などはこのフグの皮が使われていることが多いようだ。

身はトラフグに比べ水分が多く、さらしなどで巻いて一晩置けば「旨い」と言う。

やはり一般的なのは鍋や唐揚げ。ヒレ酒にも使われる。

ただ、何度も言う。「調理はプロに任せること」。

サブロウ

Filed Under (サブロウ) by suisan on 25-02-2011

Tagged Under :

サブロウ→カサゴ目テングトクビレ科サブロウ属

カジカの上

岩手県釜石産

銚子以北の太平洋岸、北海道紋別など。

水深20mから300mの砂地に生息。

体長25cmぐらいに成長。顔はコチ、全体に硬い鱗に覆われトクビレ(ハッカク)に似ている。

姿形もユニークなら名前もユニーク。

源平の戦いで平敦盛を破った武将、熊谷次郎直実などの名前を拝借している魚がいる。

平 敦盛→アツモリウオ、熊谷次郎→クマガイウオ。そのクマガイウオの弟分でサブロウ。

本当かな?アイヌ語からきているのでは・・・・。

  

とにかく面白い。

身は白濁りした白身。刺身でも鮮度が良ければOK。

殻付のまま開いて焼いてよい。

あまり流通している魚ではないので見かけたらラッキー!

この魚はfc2ブログ「田清水産の魚」で紹介済だが、もう一度写真ファイルを見直す必要がありそうだ。

fc2ブログでは紹介していても現在のブログで紹介していない魚がまだまだいるのではないかな。

下の写真は2008年9月25日撮影のサブロウ。

  

シマソイ他

Filed Under (さ行, シマソイ) by suisan on 15-11-2010

Tagged Under : ,

3日あまりブログを休んでしまい、怠け癖が出たうだ。

今日も休もうかと思ったが、気を取り直してスタート。

盛岡市中央卸売市場には魚の入荷が多い。だが、ブログネタになるような魚が見当たらない。

そんな中、岩手魚類に北海道産「シマソイ」が気になった。

前歴見れば2009年7月6日に紹介済み。ガクッ。

煮ても焼いても、当然、鮮度が良ければ刺身も旨い魚である。

あまり知名度もないため価格も安い。

これから冬にかけて見かける魚であり、見かけたら購入することをお勧めする。

ブログを休んだ言い訳は個人的な用事もあったが、「お歳暮」のギフト商品選びがあったためである。

三陸産にこだわった商品の写真をアップしよう。まだ、売り出されたはいない。

下の写真は産地のこだわりのない方にお勧めの商品。

魚は輸入では有るが、福島県小名浜で加工され真空で衛生的である。

ロシア産のタラバガニ。丸々1尾。

迫力満点!

まだ、本決まりではないが、予告まで。

ソデイカ

Filed Under (ソデイカ) by suisan on 29-10-2010

Tagged Under :

ソデイカ(ツツイカ目ソデイカ科ソデイカ属)岩手県・山田産。岩手魚類入荷。

  

岩手産ソデイカ?

ソデイカの分布は南日本、日本海、世界中の温帯・熱帯域。

深海に生息する大型のイカで水深300mから600mに住んでいる。

大型では全長1m、体重10~20kgになる。

別名はタルイカ、アカイカ、ロケットイカなど。

腕の膜が着物の振袖のように見えるから名が付いたとか。

しかし、南日本、もしくは日本海(島根県など)からの入荷は聞くが、三陸、しかも岩手県産。不思議だ。

サイズからみても子供。暖流に乗って旅をしてきたのだろう。

産卵場所は琉球列島付近とのこと。

料理食材としては刺身や天ぷら、ステーキなど。

刺身は鮮度だけが命であまり味も甘みのない。硬過ぎるくらいだが、一度冷凍すれば一変する。

冷凍での流通が多いのはこのせいである。(我社も常に在庫している)

天ぷらや焼き物、炒め物に向く。

本ししゃも

Filed Under (シシャモ) by suisan on 09-10-2010

Tagged Under :

盛岡水産に今シーズン初の「シシャモ」が入荷。北海道・厚岸産。

まだ婚姻色もなく、チカと思われる綺麗な色をしている。鮭などと同じように川に上るようになれば全体に黒っぽくなる。

お腹を切ってみたが、卵も白子もまだ未成熟。お腹の中からも外見からもオス・メスの区別が難しい。

(オスは尻びれが長い)

このシシャモは世界でも北海道南部の太平洋岸の一部でしか取れない貴重な魚であり、漁の規制も厳しい。

よく輸入のカラフトシシャモが「シシャモ」として売られているが、こちらは本物である。

価格も勿論、高い。地元北海道では鮮度の良いものは刺身や寿司ネタになると言う。

 

昨日の続きでは有るが岩手魚類に長崎産の「アラ」が入荷していた。

秋田などの「魚入り合わせ」のもっと小さいアラが混ざっているときもあるが、このサイズになればアラはアラ。高価な物である。

なかなか盛岡の価格では購入できない品物である。

  

小さいアラには尾(右写真)のように白い縁が付いている。

同じく昨日の写真ではあるが、又、仙台より「鯨の舌」が入荷。北西太平洋産のようだ。

ベーコンにすれば非常に美味。

ボイルして酢味噌が合うと言う。綺麗な紅白である。

 

明日は一年に一度、恒例の「市場祭り」。天気が心配だが決行。

多くのご来場を心からお待ちしております。

ソウシハギ

Filed Under (ソウシハギ) by suisan on 28-09-2010

Tagged Under :

ソウシハギ(フグ目カワハギ科ウスバハギ属)盛岡水産入荷、青森県産。

  

台風12号が通過して、その影響で魚の入荷が少ないかと思ったが、結構入荷していた。

当然、ブログネタも乏しいかな?と思いきや、こんな魚が入荷していた。

やはり温暖化?

生息域は相模湾以南。インド・太平洋、大西洋の暖かい海。

全世界の熱帯域で生息しているはずのカワハギの仲間が何故、青森県で。

岩手の大槌漁協からの「入れ合わせ」にも混ざっていた。

顔は映画のコマンドのような模様。体には同じ色と黒の斑点。そして大きなウチワのような尾。

  

こんなの見たことない。

漢字で「草紙剥」→体の模様が草紙(一度、すき返した江戸時代の再生紙)にいたずら書きをしたように見えるから。

「藻姿剥」→模様が海藻のように見え海藻に姿を隠しているため。などとある。

確かに稚魚、幼魚時代は流れ藻に付き姿を隠している。(暖流にのり東北まで流れてきたのだろう)

成魚はサンゴ礁や岩礁域の浅場で群れを作らず単独でいる。

食性は雑食性、甲殻類や軟体動物、付着生物、藻類など食べている。

最大で70cmぐらいまで成長する、との事である。

食材としては一般には食用としない、との資料が多いが、その理由に消化器官にパリトキシンなる毒があるとの事。

だが、身は非常に旨い、との事である。刺身にして身に透明感があり、食感が豊かで甘み旨味ともある。

アラ汁も出汁が出てなかなかの味との事であるが、最終的に食べる場合は自己責任で、と付け加えたい。

しかし、こんな見たことない魚が多く、ブログやってて良かったと思う反面、「温暖化?」が気になる。

 

2012年10月28日「魚ずきのおじさん」から

「フグの70倍もの毒があり、食べたら半日もたたないうちにしんでしまう」とお叱りの言葉をもらいました。

軽率な文章を書いたことをお詫びいたします。

危険な魚なのに何故市場に入荷したのだろう???

ソウダガツオ

Filed Under (ソウダガツオ) by suisan on 21-09-2010

Tagged Under :

9月18日はハガツオの紹介をしたが、今日の大槌漁協からの「入り合わせ」にはソウダガツオが混ざっていた。

はっきり言ってあまりこの手は得意ではない。ソウダガツオにはマルソウダガツオとヒラソウダガツオがある。

違い?分からない。たぶん写真はヒラソウダガツオだと思う。

  

この2種類のカツオはどちらかと言えば南日本の魚。回遊して三陸で獲られることがあっても、あまり関心がなかった。

旬は秋から冬。寒い時期のヒラソウガツオの刺身は本カツオに負けないほど美味しい、との事である。

勿論、食べたことはない。ソウダガツオ=削り節程度の認識しかない。

このブログを通じて「魚の紹介」と「自己の知識向上」が狙い。なんてかっこつけている。本当は無知。

無知と言えば青森県から特大の「アカガイ」が盛岡水産に入荷。

  

元卸担当者は「本ダマ」と言うが違うのではないかな。

右の写真中央の小さなアカガイ、1ヶ70gから80g。通常サイズ。

この特大サイズは約300gと桁違いに大きい。こんなアカガイ見たことない。

この青森県産アカガイ、最近は良く見かけるが、稚貝を放流し?大きくして出荷している、との事。

放流?事業のスタートのあたりに獲られなかったものが大きくなったのか、疑問が残るアカガイである。

今日は私の無知を紹介したブログとなってしまった。

シラウオ漁始まる

Filed Under (シラウオ) by suisan on 02-09-2010

Tagged Under :

岩手魚類も盛岡水産も青森県・小川原湖産シラウオの入荷が始まった。

この暑さでは傷みやすいが、確実に秋は近づいている。

盛岡は今日も30度を超えそう。連続何日目?15~16日?アツーイ!

 

盛岡水産には太いニシンが入荷。岩手県・宮古産。

  

背から腹まで約9cm。太い。

ニシンは産卵のため春に沿岸域に集まり、”春つげ魚”だが、夏に脂を蓄え卵、白子を成長させ春に産卵する。

身を食べるなら夏の方が旨いのではないか。

サワラ

Filed Under (サワラ, 未分類) by suisan on 31-08-2010

Tagged Under :

魚に春と書き”サワラ”。春の魚とも言われる。

ふと考えてみれば何故、魚に春なの?

写真は岩手県・宮古に水揚げされ、盛岡水産に入荷した「サワラ」である。

色々調べていけば、サワラは一種の”出世魚”。サゴチ(サゴシ40~50cm)→ナギ(50~60cm)→サワラ(60cm以上)

春に産卵のため岸近くに寄る。そのため目につきやすく、”春つげ魚”として魚に春なのである。

  

本当に旨いのは秋から冬。冬は活動が鈍くなるため漁獲量も減るが脂がのる。そして旨い。

今日入荷のサワラを卸してみた。ちょっと焼き目をつけて試食。

  

脂がすごい。そして白い身はクセもなく甘みさえ感じられる。

季語歳時記から外れているので安い。

私は古い人間でサワラは”焼き物”(加熱品)と考え、刺身で食べるものではないと考えていた。

(鮮度が落ちやすい魚だが、流通が盛んになり鮮度保持がしっかりして刺身も可能となった)

それがこんなに旨いとはビックリ。

厳寒期の「寒鰆」はもっと珍重されるのだろう。分かる気がする。

サワラ(スズキ目サバ科サワラ属)

北海道南部から東シナ海。

食性は肉食性でカタクチイワシやイカナゴを食べている。仔魚の時期は自分と同じぐらいの大きさの魚も貪欲に食べる。

生後1年で46cm、2歳で68cm、3歳で78cmぐらいに成長。温かい時期(地方)は成長が早く、冬はあまり成長しない。

寿命はオス6年、メス8年ほど。メスのほうがオスより寿命が長く、大きくなる。

浮き袋のない魚でもある。

シンコ

Filed Under (シンコ) by suisan on 24-08-2010

Tagged Under :

市場に買出しに来る方の中に「シンコまだですか」と言うお客様がいる。

今日、築地から取り寄せた魚の中にシンコも入れていただいた。

  

(左 シンコ 10cm未満の可愛いサイズ。熊本県産。 右 コハダ 佐賀県産。こちらは15cmぐらい)

この方は業務でシンコを使うわけではない。シンコを味わいたいのだ。

「山岸の・・・さんが購入してくれてます」と答えたら、今日にも食べに行く、とのこと。

でも、シンコたりとも酢〆にしなくてはならない。

明日の予約を入れておいた。

ふと、手間をかけシンコを調理するすし屋さんも少なくなった気がする。

「卵焼き」だって既製品を使いコハダだって・・・。

この山岸の・・・さん、卵焼きも自分で焼き、魚も自分で卸しこつこつ仕事をしている。

すし屋離れが進んでいる今日この頃、地道にすし屋家業をまい進している数少ないお寿司やさんである。

是非、足を運んでもらいたい。

(本人の許可を取ってないので固有名詞は控えさせてもらうが、場所とお店の名前を知りたい方は下記までメール下さい)

suisan@tasei.jp

ads
ads
ads
ads