Filed Under (シュモクザメ) by suisan on 27-07-2010
今日は昨日に続きサメ、「シュモクザメ」
しかし、こんな形に進化?した魚も珍しいのではないか。
写真は昨日も掲載した「親子でめぐる市場体感ツアー+4」での物。
頭が左右の張り出しその先端に目と鼻孔があり、鐘などを打ち鳴らすTの字型の撞木(シュモク)に似ている為、名が付いたとか。英名ではハンマーヘット・シャークと呼ばれている。
メジロザメ目シュモクザメ科シュモクザメ属。
サメにしては珍しく群れを作る。(他のサメは自分より小さいサメは食べてしまうのであまり群れない)
昨日のヨシキリザメは交尾の時期だけ一緒にいるがその他はオス・メスと違う地域で生活している。それは小さい方が食べられてしまうからだ。
とにかくシュモクザメは数百頭の群れを作るときもあるとか。
勿論、肉食性で魚や甲殻類、中でもアカエイを特に好んで食べる。人間にとっても怖いサメである。
目が離れているのは人間と同じく立体視が可能なため、とされる。ただこれだけ目が離れていれば前方が見えない。
そのためにロレンチーニ器官が発達し、微弱な電気を感知することが出来る。
ロレンチーニ器官と嗅覚で砂に潜っているアカエイを見つけだすのだ。
又、泳ぐ時の浮力になる。大好きなアカエイを食べるとき目を毒の付いた棘から守るなどの利点もあるようだ。
どちらが先かは彼等に聞かなくては分からない。(答える訳ないけどね)
サメとしては後から出現したようなので進化したサメなのではないかな。?
単独でいるほうが危険性が増し、膝下ぐらいの浅場にも入り込み、よく海水浴場にも現れるようだ。
料理材料としては、ステーキやフライ。やはり練り製品が多い。勿論高級なフカヒレも作れる。
サメばかりでは飽きるのでマゴチ(築地より)の写真も添えよう。
夏が旬で食感、甘み、旨味と最高。歩留まりが悪いのが珠にキズ。
Filed Under (スマ) by suisan on 28-02-2009
Tagged Under : スマ
スマ(スズキ目サバ科スマ属)スマガツオ、ホシガツオ、ヤイトなどの別名がある。
南日本の暖海から熱帯域に分布。今日は鹿児島県産、盛岡水産入荷。
築地などでもあまり見ないと言う。盛岡の市場でも珍しいほうだと思う。産地での消費がほとんどのようだ。
普通のカツオと違い大きな群れを作らない習性と外洋に出ない、いわば磯で生活するカツオである。
伊豆七島では防波堤で釣れる「手ごろな魚」として人気がある。
旬は晩秋から冬。最大で40cmぐらいとの事。1kg以上で脂があると言うので、今日は約50cm、2.8kgアップ。
刺身が最高なのだろう。食べ損じた。
刺身の他には煮物、唐揚げなど。
エラのすぐ後ろ下の星(マーク)が特徴のひとつである。
背中、両サイドの縞模様は独特である。↓
Filed Under (スズキ) by suisan on 19-02-2009
Tagged Under : スズキ
今日は午前中、お出かけ。先ほど帰りブログ作成する。
今日は「スズキ」。夏が旬の魚である。
まして今時期、産卵期のため盛岡市場に入荷のスズキのほとんどは身が白く、焼き物ならともかく刺身には向かない。
だが、田清水産では常時、築地から活スズキを〆て入荷させてもらっている。
頭と尾を締め、血抜きした状態で(血抜きで生臭さが少なくなる)、しかも刺身用を選別して送ってもらっている。
値段は多少高いが、味は抜群。
ただ、盛岡の人たちから「スズキ」はあまり好まれない魚のようだ。
以前、食べたスズキが泥臭かったり、油臭かったのが原因ではないか?
このスズキは違う。旨い。
スズキはビタミンAとDが豊富に含まれ、脂質含有量が少なく、あっさりして身も柔らかく、消化に良い魚である。
スズキ(ススキ目スズキ科スズキ属)千葉県産。
日本全域や朝鮮半島、台湾、東シナ海に分布。
生息場所は真水と海水の交じり合った河口域や、淡水の川に遡上することもある。
釣りの世界では「シーバス」とも呼ばれる。
ブリなどのように出世魚。体長25cmぐらいまでの1歳魚は「セイゴ」。50cm・60cmぐらいの2・3年魚は「フッコ」。60cm以上(3kg以上)はスズキとなる。
料理は刺身、塩焼きなど。
フレンチはポワレ、ムニエルにして風味があって美味しい。
和食は夏魚のイメージが強いが、洋の世界はそれほどでもないので全体に見ると洋食のほうが使用量が多いと思う。
Filed Under (サメ) by suisan on 08-01-2009
Tagged Under : アブラツノザメ
昨日のブログ「ボタンエビ」の続き
我々が良く言うシロボタンエビ、和名「トヤマエビ」の鮮度抜群の物が盛岡水産に秋田県から入荷したので掲載しょう。
鮮度だけでなく大きい。
昨日撮影したものだが「サメ」が珍しくそのままの形で入荷していたので紹介しょう。
アブラツノザメ(ツノザメ目ツノザメ科)岩手魚類入荷、秋田県産。
良く我々は下の写真の「ムキサメ」を見る。姿は?と考えていた。
浜の市場なら誰もが知っていると思うが内陸にはなかなか姿として入荷が少ない。
サメにもいろいろ種類があるだろうがアブラツノザメではないか、と思った。(体の斑点が決めて?)
全世界の寒・温帯域のやや深海に棲息。
東北の多くの地域で10月から5月ぐらいまで漁がある。
ムキサメは剥いて内臓などとってあるのでそのまま切って料理できる便利さがある。
しかも安い。
鮮度が良ければ刺し身、酢味噌をつけ食べると弊社社長のお勧め?。
一般的なのは煮付け、煮こごり、から揚げ、ムニエルなど。
私もスーパーなどで購入し、煮付けにしてもらう。
身はやわらかく、クセがなく美味しい。小骨なども食べられる。
ネズミザメなども「ムキサメ」となる。
Filed Under (サケ) by suisan on 20-12-2008
Tagged Under : サケ
サヨリ(ダツ目サヨリ科サヨリ属)宮城県石巻産、盛岡水産入荷。
樺太の西側から台湾にかけての北西太平洋、日本海、黄海、渤海湾の陸近くに分布。
海面すれすれを群れをなして泳ぎ、動物性プランクトンを捕食したり、浮遊する海藻の断片なども食べる。
全長は最大で40cmほどで、秋刀魚に良く似た細長い体型をしている。
一般的な特徴として下顎が長く突き出ている。鮮度が良ければ先端が赤い。
産卵期は4月中旬から8月中旬。群れて藻場に入り込み、直径2.2mm程度の卵を粘着糸で海藻などに絡み付ける。
孵化してからは流れ藻のホンダワラ類などに隠れ藻とともに漂流する。寿命は2年ぐらい。
料理としては当然刺身。銀皮の美しい白身だが強い独特の風味と旨みがある。
少し食べただけでも強い印象を残す。最高に美味しい。昆布締め、酢締めも旨い。
てんぷら食材としても良い。
高価な食材なため塩焼きはあまり聞かないが、塩焼きも非常に美味しい。
その他には干物など。
美しい姿のわりに腹膜が黒い。昔の板前さんの中には「女郎」と呼ぶ人もいた。
「きれいな姿のわりに腹黒い」という意味らしい。
おそらく筋肉が半透明なため、光を腹部まで透すのを防ぐためだと思う。
食べた藻類が日にあたり、光合成するのを抑制するため腹膜が黒いのかも知れない。
川に遡上した南部鼻曲がり鮭の新巻。岩手県大槌産、盛岡水産入荷。
沿岸で地元の人々が古くからの技法で造り、塩風にあてて干した見事な新巻鮭である。
フェザン、中三、じゃんまる、清水町本店の「田清魚店」でお買い求めください。
Filed Under (ソイ) by suisan on 18-12-2008
マゾイ(本名キツネメバル、カサゴ目フサカサゴ科メバル属)盛岡水産入荷、岩手県宮古産。
茨城県から北に分布。(本によっては神奈川以北)
水深50m~100m位の岩礁域に生息。
似ている魚にタヌキメバル、クロソイがいる。
特にクロソイは紛らわしい。
クロソイは目の下、口の上に涙骨という骨が3つの棘状のものがある。
マゾイにはない。マゾイの呼び方は北海道に多く、我々もマゾイで通している。
料理は刺身。身自体は上品な白身だが旨みにかける。
旨みは皮下にあるため皮を付けたまま3枚に卸し、焼き霜にすれば旨みがます。
淡白な魚であるが塩焼きが意外に旨い。煮つけも旨い。
クロソイは寄生虫が多く、身に黒ゴマをまぶしたような虫を見ることがある。
マゾイにはあまりない。
ホンビノスガイ(マルスダレガイ目マルスダレガイ科)千葉県産、築地から盛岡水産経由。
本来は外来種であるが堂々と国産?になった貝である。
1998年東京湾で発見されてから繁殖が進んだ。
もともとは原産地は北米大陸。船舶によって運ばれてきて東京湾に定着したと考えられている。
アメリカでは重要な食用貝として広く漁獲されている。
日本では当初、浅利漁場に多く生息するので邪魔者扱いされていたが昨年あたりから水産物として販売されるようになった。
料理は酒蒸し、焼き貝、クラムチャウダーなど。生食にもされる。
加熱過ぎると身が固くなるので注意。
Filed Under (シシャモ) by suisan on 04-12-2008
田清水産ブログの1尾目は「本シシャモ」
全国で販売されている「子持ちシシャモ」の90%は柳葉魚(シシャモ)ではない。
輸入のカラフトシシャモ(カペリン)が代用されている。
カラフトシシャモはウロコが小さくほとんどないように見える。
本シシャモのウロコはとても大きくはっきりとしている。
家庭や居酒屋さんでチェックして見てください。
今日紹介しているシシャモは北海道・釧路産。仙台の魚市場から盛岡水産経由入荷。
サケ目キュウリウオ科シシャモ属。世界中でも北海道南部の太平洋沿岸の一部でしか獲れない。
10月に産卵のため川を遡上。この時期のメスは「子持ち柳葉魚」として珍重される。とても高価。
写真はオス。オスのほうが身の味は良い、とされる。
10月から11月の間だけの漁期で本当に貴重な魚である。
一夜干しや糠漬け、地元では刺身や寿司ネタにする。
鮮度が落ちやすいので他の地区では生食はお勧めできない。
アップの写真を見るとわかるが胸ビレ、尻ビレが大きい。
子孫を残すためこのヒレで産卵しているメスを抱え込み受精させる。
色が黒いのは婚姻色。
北海道・鵡川(むかわ)町の町魚となっている。