魚の幼稚園とテレビ取材

Filed Under (魚の幼稚園とテレビ取材) by suisan on 30-09-2010

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今日はテレビ取材が久々に来た。

「岩手朝日テレビ・ラクティマプラス」。10月8日(金)夕方5時から放送。

我社のお得意様が市場で買い物風景を撮る、との設定。

食材に使用する魚の説明とこれからの旬の魚の説明。マグロの解体など収録していった。

3人並んでる中央が番組司会の小山羊右さん。

 

9月22日に秋田産の「仔魚」をのせたが、大槌漁協からの「入り合わせ」にも仔魚が多くなってきた。

  

10cm程々のウマズラハギ、イシガキダイ、本ハギ、メジナ、ちょっと大きいがチダイ、小カンパチ。

カマス、豆アジ、エゾメバル、エゾアイナメ(ドンコ)アイナメ、タナゴなどなど。

イシガキダイや本ハギなんて三陸で獲れてたかな・・・?

バショウカジキ

Filed Under (バショウカジキ) by suisan on 29-09-2010

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9月27日岩手魚類に「バショウカジキ」が入荷した。岩手県・山田産。

あまり興味がわかず見てみぬふりしていたが、結局、店で購入。

卸して清次郎イオン店と清水町田清魚店本店が購入していった。

興味がわかないのはカジキの中でも、食用としてあまり評価が良くないからだ。

だが、卸し身を見れば脂が見える。とても旨そうである。(興味がわかなかったので卸す前の写真を撮らなかった)

  

バショウカジキ(スズキ目マカジキ科バショウカジキ属)

東北以南の太平洋、インド洋の温・熱帯海域に分布。

初夏から秋にかけ暖流のさす地域で取れる。餌を求め海面近くを回遊している。

カジキ類全般であるが高速で泳ぐことが出来、バショウカジキは大きなセビレを使い、急ブレーキをかけることが出来る。

漢字で「芭蕉梶木」と書きバショウの葉のように広い大きなセビレをもっているから。(標準和名)

英名では”sail”帆を指す。食べる習慣のない海外では”釣り(トローリング)”で人気がある魚である。

食性は肉食性で魚類や頭足類など食べている。最大で3.5mぐらいになるが通常2m前後が主流。

食材としてはやはり刺身。だが、脂分が少なくあまり評価が良くない。(今日の物は脂分はあるのではないかな)

他の料理としては油を使った料理に向く。ムニエル、フライなど。でも火を通せば身がパサパサになる。

又、刺身などでもスジが強く困ったカジキである。これが評価の低い原因である。

ソウシハギ

Filed Under (ソウシハギ) by suisan on 28-09-2010

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ソウシハギ(フグ目カワハギ科ウスバハギ属)盛岡水産入荷、青森県産。

  

台風12号が通過して、その影響で魚の入荷が少ないかと思ったが、結構入荷していた。

当然、ブログネタも乏しいかな?と思いきや、こんな魚が入荷していた。

やはり温暖化?

生息域は相模湾以南。インド・太平洋、大西洋の暖かい海。

全世界の熱帯域で生息しているはずのカワハギの仲間が何故、青森県で。

岩手の大槌漁協からの「入れ合わせ」にも混ざっていた。

顔は映画のコマンドのような模様。体には同じ色と黒の斑点。そして大きなウチワのような尾。

  

こんなの見たことない。

漢字で「草紙剥」→体の模様が草紙(一度、すき返した江戸時代の再生紙)にいたずら書きをしたように見えるから。

「藻姿剥」→模様が海藻のように見え海藻に姿を隠しているため。などとある。

確かに稚魚、幼魚時代は流れ藻に付き姿を隠している。(暖流にのり東北まで流れてきたのだろう)

成魚はサンゴ礁や岩礁域の浅場で群れを作らず単独でいる。

食性は雑食性、甲殻類や軟体動物、付着生物、藻類など食べている。

最大で70cmぐらいまで成長する、との事である。

食材としては一般には食用としない、との資料が多いが、その理由に消化器官にパリトキシンなる毒があるとの事。

だが、身は非常に旨い、との事である。刺身にして身に透明感があり、食感が豊かで甘み旨味ともある。

アラ汁も出汁が出てなかなかの味との事であるが、最終的に食べる場合は自己責任で、と付け加えたい。

しかし、こんな見たことない魚が多く、ブログやってて良かったと思う反面、「温暖化?」が気になる。

 

2012年10月28日「魚ずきのおじさん」から

「フグの70倍もの毒があり、食べたら半日もたたないうちにしんでしまう」とお叱りの言葉をもらいました。

軽率な文章を書いたことをお詫びいたします。

危険な魚なのに何故市場に入荷したのだろう???

オキアジ

Filed Under (オキアジ) by suisan on 27-09-2010

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9月25日土曜日、大槌漁協からの「入り合わせ」に見かけない魚が入っていた。

  

「ローニンアジの幼魚」と言う人がいた。

確かに顔は似ている。が、セビレ、ハラビレが違う。下左の写真はローニンアジの稚魚。

  

顔は似ているがヒレの形が違う。

土曜日は「アオリイカ」のブログに切り替え、この魚の検索。

やっと分かった。

オキアジ(スズキ目アジ科オキアジ属)

  

生息域は南日本。インド・太平洋域、南太平洋。西日本ではありふれた魚。

三陸の方に問い合わせたら「最近見えるようになった」との事。温暖化のせいかな?

漢字で「沖鯵」。地方によっては「ドロアジ」「モクアジ」「ヨンデン」などと呼ばれている。

沿岸域からやや沖合いに群れて生息している。だから「沖鯵」?

食性は肉食性、小魚や甲殻類など食べている。

1年で22cm、2年で27cmぐらいになり、40cmぐらいまで成長する。

活きていればシルバーの縞模様なのだが、死ねばこのような黒っぽい色になる。

食材としてはやはり刺身。鮮度が良ければ透通っていて上品な白身。時間が経過すれば白濁りする。

食感は柔らかいが旨い脂身がある。

刺身の他は塩焼きや煮魚。ムニエルも合い、旨い。

見た目が悪く(黒い)、あまり流通しないので好んでは食べられていない。

旬は”秋”と言うから今度入荷したら食べてみたい。

アオリイカ

Filed Under (アオリイカ) by suisan on 25-09-2010

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昨日、盛岡水産に「甲イカ」として入荷したイカ。北海道・函館産。

  

「甲イカ」を再度調べて見たが結論が出ず、今日に繰り越してしまった。

甲イカにしては先に棘がない。・・・・・。

なんだ。「アオリイカ」か。

すぐ身を開いてみる。案の定、身の中の甲がない。代わりに透明な骨?。(写真右)

アオリイカは確かに生息域に北海道南部から、となっている。

多くは鹿島灘以南の西日本。北海道で獲れるとはビックリ!

当然、骨?を取ってしまったので試食。

まず最初に来る食感。スルメイカとは違う。コリッとしている。

そして甘みがにじみ出る。旨い。火を入れればもっと甘みが出る。天ぷら材料に最高。

「スルメイカ」で育った東北近隣の料理人は何故か使用しない。残念なことだ。

関東以西で修行した料理人は旨さを知っている。

このサイズのアオリイカなら子供。余計、旨味が出るのではないかな。

http://blog.tasei.jp/suisan/archives/date/2009/05/25

2009年5月29日に「アオリイカ」は紹介済である。

サバが旨そう

Filed Under (サバが旨そう) by suisan on 24-09-2010

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市場の入荷は全般に良い。

カツオもスルメイカもサンマ(岩手県に水揚げされているが漁場は北海道沖)など、他にも色々と入荷している。

下の写真は店の展示品。品数はある。

だが、ブログのネタになる物が見当たらない。

こちらの写真は大槌漁協よりの入り合わせ。

アナゴ、チダイ、ソイ、ヒラマサの子供そしてゴマサバ。

しかし、サバが丸々太り旨そう。

以前にも書いた記憶があるが、昨年、戻りガツオがなく、サバが豊漁。美味しくいただいた。

今年はサンマが南下しないし、カツオも北上しない。(サンマもカツオは岩手県に入港しているが、漁場は違う)

その分、サバが豊漁なのかな。とにかく旨そうである。

下の写真は宮古に水揚げされたサンマ。4kg20尾サイズ。

  

この時期だと4kg18尾とか19尾だとか、丸々と太ったサンマが見えるのだが、今年は今の所20尾が限度。

だが、頭の後方が盛り上がってきている。太いサンマはこの部分が違う。

これを目印にすれば脂ののったサンマにめぐり合えるのではないか。

でも、スーパーではこんなに太く、大きいサンマは販売していない。

しかし、サンマはどうなるのかな?

仔魚

Filed Under (小魚) by suisan on 22-09-2010

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最近何故か、仔魚を多く見かける。

「こんな小さい魚獲らなければいいのに」と思う。

でも、しかたがない場合もある。たぶんトロール(底引き網漁)のせいではないか。

  

秋田県産のアラの子供。小さくてもアラはアラ。旨い魚ではある。

でも、このサイズでは・・・・。(9月17日撮影)

  

こちらも秋田県産アカムツ。(9月18日撮影)鰓のかなが黒い。ノドグロといわれる由縁。

  

17日撮影のアマダイ。今日22日撮影のキダイ。

  

青森県産のキンキ(17日撮影)。お母さんと子供達?

どれもこれも大きくなれば高価な魚になる。

もったいない・・・。

ソウダガツオ

Filed Under (ソウダガツオ) by suisan on 21-09-2010

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9月18日はハガツオの紹介をしたが、今日の大槌漁協からの「入り合わせ」にはソウダガツオが混ざっていた。

はっきり言ってあまりこの手は得意ではない。ソウダガツオにはマルソウダガツオとヒラソウダガツオがある。

違い?分からない。たぶん写真はヒラソウダガツオだと思う。

  

この2種類のカツオはどちらかと言えば南日本の魚。回遊して三陸で獲られることがあっても、あまり関心がなかった。

旬は秋から冬。寒い時期のヒラソウガツオの刺身は本カツオに負けないほど美味しい、との事である。

勿論、食べたことはない。ソウダガツオ=削り節程度の認識しかない。

このブログを通じて「魚の紹介」と「自己の知識向上」が狙い。なんてかっこつけている。本当は無知。

無知と言えば青森県から特大の「アカガイ」が盛岡水産に入荷。

  

元卸担当者は「本ダマ」と言うが違うのではないかな。

右の写真中央の小さなアカガイ、1ヶ70gから80g。通常サイズ。

この特大サイズは約300gと桁違いに大きい。こんなアカガイ見たことない。

この青森県産アカガイ、最近は良く見かけるが、稚貝を放流し?大きくして出荷している、との事。

放流?事業のスタートのあたりに獲られなかったものが大きくなったのか、疑問が残るアカガイである。

今日は私の無知を紹介したブログとなってしまった。

ハガツオ

Filed Under (ハガツオ) by suisan on 18-09-2010

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岩手県・大槌漁協からの”入り合わせ”にハガツオが混ざっていた。

入り合わせの内容はイナダ、小カンパチ、小ヒラマサ、ボラ、チダイ、カガミダイとハガツオ。

ハガツオは地方によってはキツネガツオ、サバガツオ、シマガツオ、スジガツオなどと呼ばれている。

スズキ目サバ科ハガツオ属。

南日本の太平洋岸・中央アメリカ西岸・オーストラリア北岸・アフリカ東岸までの熱帯・温帯海域に広く生息。

暖流に乗って回遊する魚である。時としてはカツオやマグロなどと混ざって群れを作るときもある。

食性は肉食性で小魚や頭足類を食べている。

漢字で「歯鰹」と書き、下アゴが厚くしっかりしていて、鋭い歯が並ぶ。名前の由来かな。

頭部が細長くキツネの顔を連想させるのでキツネガツオとも呼ばれている。

  

食材としては刺身。カツオのように身が赤くない。白濁りしたものに赤みをさす程度。見た目はあまり美味しくなさそう。

ただ、晩秋から冬にかけては脂がのり、カツオ以上の旨さ、とのことである。

鮮度の落ちるのが早い魚である。もっと流通が良くなれば、盛岡でも刺身で食べられることが出来ると思う。

刺身以外は煮魚や唐揚げ、脂がのっている時期はサワラのように幽庵焼きがお勧め、との事である。

五島列島などでは「生節」として燻製にして旨さを閉じ込め保存食品としているようだ。

全長50~60cm位の大きさ。(写真は20数センチかな)

最近、南の魚が多く三陸の海で獲れている。いかに海水温が高いかが分かる。

こうゆう魚が獲れているようだとまだまだサンマの南下が難しいのかな。

アカザラガイ

Filed Under (アカザラガイ) by suisan on 17-09-2010

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アカザラガイ(軟体動物門二枚貝網カキ目イタヤガイ科)宮城県産、盛岡水産入荷。

東京湾で獲れていたアズマニシキ(東錦)なる貝の仲間。東北版ともいえる。

生息域は北海道南部から東北。岸から水深10mぐらいの岩礁域に足糸を絡ませて付着している。

気仙沼などで養殖?している他ほとんど見られない。

青森や岩手で養殖棚の帆立稚貝に付着して邪魔者扱いされている事もあるようだ。

先にあげたアズマニシキは東京湾で昔、かなりの漁獲量もあったようだが、護岸工事などで激減してしまっている。

現在はほんの少々の漁獲があるのみ。

アカザラガイは関東に市場に入荷することはほとんどない、と言う。

食材としては帆立とほとんど同じ。

刺身は貝柱のみ。甘みが弱く、後味に少々の苦味がある。

だが、火を通せば一変する。片貝を強火で焼けば非常に旨い。バター焼きも旨い。

三陸には旨い「帆立」があるからなかなか流通しないのではないかな?

味は帆立に”勝るとも劣らない”と言うが、柱も帆立のほうが大きいし、甘み、旨味も帆立のほうが上ではないかな。

と私は思う。

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