オウゴンムラソイ

Filed Under (未分類) by suisan on 30-06-2009

各漁港から送られてくる魚の入りあわせ。時として面白い魚が紛れ込んでいる。

岩手県・大船渡からきた入り合わせ。

ケムシカジカ、マアジ、マトウダイ、ウシノシタ、キツネメバル、それにオウゴンムラソイが紛れ込んでいた。岩手魚類。

オウゴンムラソイ(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)

   

北海道、三陸など。日本海、釜山などの浅い岩礁域に棲息。

春から初夏に仔魚を生む。

鮮度が良ければ刺身。皮目を焙り焼霜があう。皮の下に旨みがある。(今日は小さすぎ手間がかかる)

他には塩焼き、煮魚が美味い魚である。鍋、味噌汁でも美味い。

洋風ではポワレ、ブイヤベースなど。

料理は美味いが値段は安い。見たら買い得。

 

もう一つは盛岡水産に秋田県から入荷の魚の入り合わせにコブダイのメスが紛れ込んでいた。

   

コブダイ(スズキ目ベラ科コブダイ属)

下北半島以南、太平洋岸は本州以南、沖縄県を除く、朝鮮半島、南シナ海の磯回りに棲息。

雌性先熟で性転換する。

オスは1mを超え、コブが大きく迫力がある顔である。

幼魚はまた違う姿で、体側に1白色縦帯がある。

冬の寒い時期は刺身が美味い。透明感のある白身で皮下に脂の層をつくり、もちっとした食感がとても美味い。

イタリア料理ではカルパッチョ、ブイヤベースなどが良い。皮近辺から濃厚な旨みが出る。

暖かい時期はムニエルなどが良い。

カジカ

Filed Under (未分類) by suisan on 29-06-2009

カジカ・漢字で鰍(カジカ目カジカ科カジカ属・書物によりカサゴ目とカジカ目と2通りある。どちらがホンと?)

写真は売り物ではない。ブログのために獲ってきてくれた。あえて場所も聞かない。

北海道から九州の山地の渓流などのきれいな水の上流域に棲息。

石ころだらけの川底を好み、水中昆虫や小魚、底生生物など食べる。

産卵期は3月から6月。オスは1週間ぐらいかけ巣?を綺麗にしてメスを誘い産卵させる。

メスは粘着性の黄色い卵を産みつけオスが卵を守る。

このカジカ、海降型(小卵型)と一生を淡水で過ごす(大卵型)と二種類いると思われていたが、最近はまったく違う物との結論が出た。(それでカサゴ目、カジカ目なのか?)

盛岡は水の都、北上川と雫石川、そして中津川の3っの川が市内で合流。

子供の頃は中津川でよくカジカ獲りをした。

川底の石垣の間に川虫を餌に糸を垂れるとはねるようにカジカが現れ餌にくらい付く。

浅瀬では手掴みでも獲れた。

高校の合宿で空き時間、カジカ網で大量にカジカを獲ったら、その日の晩飯にカジカの唐揚げが出され、35年も前のことであるが、同級生に合えば(同じクラブ)今でも話題とされる。

料理は塩焼き、唐揚げ。小さくても脂があり非常に美味い。焼いていても香ばしさが最高。

旬は夏から冬。特に冬の抱卵時期は格別に旨い。

川底で生活するため石を食べ?急流では流されないように”重し”にしている。

料理は必ずエラ、内臓はとらなければならない。手間はかかるがその反響は必ず来るはずである。

私のオヤジ(現86歳)は良く串焼きして干し、煮物などに入れてくれた。勿論保存食でもあった。

現在は養殖をしている所もあるとの事。常時入荷できれば温泉旅館などの献立に入れればよいのだが、と考える。

(ちなみに現在は盛岡の中津川ではカジカは保護されているので注意)

カスペ

Filed Under (未分類) by suisan on 27-06-2009

魚の入荷が少ない。

カツオは大量に入荷があり、多方面からの注文に答えれて満足。

でも、ブログネタがない。1年以上も休まず更新してきたのに、途切れる訳には行かない。何とかしなくては!

目に付いたのは岩手魚類に入荷の「マナガツオ」千葉県産。でも3月27日に紹介している。鮮度抜群のギンマナ。

続いて目に付いたのは「カスペ」。皮付き。たぶん「ギエンカスペ」だと思う。カスペも以前紹介した記憶がある。

  

皮付きのカスペの隣には剥いたカスペ。

楽しい気分でビホー・アフター。

気が緩んでいるから(明日休み)ブログネタも探せないのか、と思う。

29日から気合をいれブログに仕事に頑張ろう。

カツオ不良?

Filed Under (未分類) by suisan on 26-06-2009

6月23日岩手日報夕刊に「大船渡・カツオ大量入荷」の記事。いよいよカツオシーズンが始まる。

翌24日休市のもかかわらず盛岡の市場にも入荷があり、量販店等に届けられた。

が、25日カツオが1本も入荷がない。変なの! 

「カツオ不良」ではなく「天候不順」のようだ。

市場内を見渡していたら「ソウダガツオ」と「スマガツオ(スマ)」が見えた。千葉県産、盛岡水産入荷。

スマは2月28日のブログで紹介した。

ハラビレの下に目印があり、きれいな魚である。

旬は晩秋から冬であり、カツオに劣らない旨さである。

25日も試食したが旨い。脂は少ないがあっさりした、でも旨みがあった。

競りで購入しようと思い競り人を走らせたが、すでに遅し。残念。カツオを注文したお客様の特注であった。

もう一つは「ヒラソウダガツオ」。

こちらも旬は冬。どちらも築地などでは出回らないと聞く。

特にソウダガツオは加工用にまわされ、そばつゆなどの「そうだ節」にされる。

鮮魚は産地で、カツオと同じように「タタキ」(土佐造り)にする。

他には煮付け、唐揚げなど。

 

 26日はカツオが多少入荷があったが、以前不足。

美味しい時期なので、順調に入荷があればよいな。とつぶやく。

イスズミ

Filed Under (未分類) by suisan on 25-06-2009

イスズミ(スズキ目イスズミ科イスズミ属)千葉県産、盛岡水産入荷。

日本では関東以南から太平洋、インド洋などの浅い岩礁域に分布。

ゴクラクメジナ、クシオ(東海地方)、キツオ(高知)、アサベなどと呼ばれている。

メジナに似た魚であるが、体側に黄色く細い縦じまが走る(幼魚まで)。

写真は成魚なので黄色い縞は見えないが、稚魚な黄色い斑点模様である。

最大で70cmぐらいになる。旬は冬。

夏には小動物を食べ、冬にはハバノリなどの褐藻類など食べる。そのため、夏は磯臭く、冬は臭みが少ない。

1尾しか入荷しなかったので味見はしていないが、料理は煮物、焼き物。

刺身は秋、外房で取れるのもに脂があり一級品。磯臭さも少ない。美しい身の色が美味しさを増す。

時期でこれほどの評価の差がある魚も珍しい。

フグ取り扱い

Filed Under (未分類) by suisan on 23-06-2009

昨年はフグによる事故が多発し、野放しになっていたフグ取り扱いを規制する動きになった。

規制と言っても、届出をして、講習を受け「フグ取り扱い講習終了書」の発行を受ける。

写真は山形県産ゴマフグの白子とゴマフグの剥き身。「フグ取り扱い講習終了書」が添えられている。

  

わが社は「フグ調理免許」を東京で取得した従業員がいて、フグの加工をしている。当然届出を済ましている。

そのため、盛岡の市場に入荷したいろいろな丸フグはわが社で加工されることが多い。

6月16日などは体重なんと5kgの天然トラフグが店先に展示された。

お得意様の小料理店主が購入し、加工は全てわが社で行われた。

今日も築地から「新潟県産のゴマフグの白子」が入荷。格安。

昆布出汁などで煮てポン酢、万能葱、紅葉卸などで食べる。最高の酒の友となる。

焼いても天ぷらでも絶品。

ご用命は田清水産へ!

アカハタとバイガイ

Filed Under (未分類) by suisan on 22-06-2009

アカハタ(スズキ目ハタ科マハタ属)6月20日築地より、小笠原諸島産。

南太平洋、琉球列島、インド・太平洋域など、日本近海では、伊豆七島、九州などに分布。

北限が伊豆諸島と思われる。

ハタの仲間では小型で最大40cm位。サンゴ礁域や沿岸の浅場(水深10~50m位)に住む。稀に100m以深の記録もある。

身は白身で淡白な魚。味については地方によって評価が違うが、私は美味しい魚だと思う。

刺身では、霜皮造りが良い。大きくならない魚なので、脂が不足しているが、その分、酢の物とか椀種にも向く。

煮魚、鍋なども良い。

中華やフレンチでよく使われる魚でもある。

蒸して葱、生姜など乗せ、熱い油をかけ、中華風にする。これが一番うまい食べ方と言う人もいる。

  

背ビレの縁が黒いのが特徴の一つでもある。

 

バイ(腹足綱前鰓亜綱真腹足目エゾバイ科バイ属)秋田県産、盛岡水産入荷。

北海道南部から九州、朝鮮半島。水深10m位の砂底で死んだ魚などを食べ棲息。

バイガイ、バイ、ベイ、ウミツボ、クロバイなどと呼ばれ、「べいごま」はこの貝が起源とされる。貝笛にもなる。

雌雄異体で交尾し、6月から8月に産卵する。

食べ方は煮る、もしくは酒蒸し。身には甘みがあり、ワタに苦味がないし、身も取りやすい。

が、毒性を帯びていた例もあるので注意が必要。

オヒョウ

Filed Under (未分類) by suisan on 20-06-2009

3月のはじめから「カレイ特集」をしていたが、オヒョウの写真が無かった。

オヒョウは入荷してもほとんどが頭なし。姿での入荷を待ち望んでいた。

6月18日ついに盛岡水産に頭付きのオヒョウが入荷。だが、ずいぶん小さい。でもオヒョウはオヒョウ。紹介しよう。

オヒョウ(カレイ目カレイ科オヒョウ属)北海道産。

   

世界にはいろいろな種類のオヒョウがいて、日本の北洋からオホーツク、大西洋、ベーリング海、北極海などに分布。

日本では東北地方以北の各地と日本海北部の冷たい海の400m以浅に多いが、2000m付近の大陸棚にも生息していることもある。

大きい物は3mを越え、体重200kgに達するものもいる。(それに比べると写真は小さすぎる)

身は脂肪が少なく、筋肉質。大きい物では暴れると危険な魚でもある。

料理は刺身、ムニエル、フライなど。(今日は鮮度がイマイチ。刺身は無理)

白身で比較的淡白な味。油を使う料理のほうが合う魚である。

鮮度が良ければ刺身もいいが、アニサキスに似たシュードテラノーバ幼虫がいて激しい腹痛を起こすことがある。

特に内臓に多く(内臓は生食をしないように)、そのためにも頭、腹(内臓)を取った物での流通が多い。

シュードテラノーバ→アンコウ、タラ、ホッケ、マンボウ、メヌケ、オヒョウ、イカなどの内臓やその近辺の筋肉に寄生する。人の胃や腸壁に侵入し、2~10時間後ぐらいに激しい腹痛や吐き気、嘔吐、ジンマシンなど、アニサキスと同様の症状を起こす。アニサキスとの違いは渦巻状にならない。

広田湾漁協・エゾイシカゲガイ、種市・南部潜りのホヤ

Filed Under (未分類) by suisan on 19-06-2009

6月16日広田湾漁協の「エゾイシガキガイ」を取り上げ、19日(金)から盛岡の市場でも販売できる、と予告した。

岩手魚類から我店にも陳列された。

鮮度が最高、そして旨い。だが、値段も高い。

今まで築地などでも高い評価を得ていただけのことはある。

以前、トキサケ、ママスなどを掲載した折、関東での値崩れがおき、地方へ分散されたようだとの話を聞いた。

せっかく広田湾漁協がノウハウを手にし、涙ぐましい努力の結果、すばらしいイシガキガイを創り上げた。

それが”値崩れ”はしのびがたい。

とは言え、この不景気な時代に「高すぎる」と思うのは私だけか?

そして、できれば地元、岩手の市場から全国に発信できればよかったのに、と思う。

 

◎南部潜りの天然ホヤ。(岩手県・種市産)

「南部潜り」を継承している方が岩手に2人いると言う。

その方々が漁獲した天然ホヤを「南部潜りのホヤ」として売り出そうとの、動きがある。写真を紹介する。

  

岩手魚類入荷。殻に付着した小動物が元気に動いている。それほど鮮度が良い。

◎もう一つ「マナマコ(種市産)」

このように三陸海岸の「海の幸」が盛岡に集結するのはうれしい。

ホテル等の献立を作成するとき「三陸の魚類を使いたい」と言われても困ることが多い。

これからは「エゾイシガキガイ、種市の天ホヤ、同じく種市の真ナマコ」などと言えるようになればよい。

又、他にも「アブラメのブランド化」なども聞こえてくる。

「地産地消」とともに、岩手から全国に発信できる商品をもっともっと多く伝えて行きたい。

カラフトマス

Filed Under (未分類) by suisan on 18-06-2009

アオマス(サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属)盛岡水産入荷、北海道産。

本名カラフトマス。セッパリマス、アオマスなどと呼ばれている。アラスカではピンクサーモンと呼ばれている。

北太平洋、ベーリング海、オホーツク海、日本海、岩手県以北、北海道に分布。

サケ属の中では小型の種類。全長40cm~60cm程。

特徴としては側線鱗数がサケ、マスの中では最も多く、遡上時には尾ビレの黒点が明瞭になる。

(写真では微かに見える)

婚姻色は黒褐色で、口がと突出する。又、オスの背中が出っ張り(盛り上がる)、北海道などでは背中の盛り上がりをセッパリと言う。なので「セッパリマス」と呼ばれる。

産卵期はサケより早く、夏から秋で下流~中流域で行われる。

稚魚にはパールマークは無く、4~5月に降海し、2年ぐらいで成熟して回帰する。

料理はフライ、塩焼き、ルイベ、燻製など。サケ缶や山漬けや塩マスなどに塩蔵加工される。

身質が柔らかく脂分が多いが水っぽい。そのため缶詰めや塩蔵などの加工品に回される。

卵は筋子(すじこ)として加工される。

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