エゾイシカゲガイ

Filed Under (未分類) by suisan on 16-06-2009

今日は昼にかけお出かけ。遅いブロブとなってしまった。

盛岡は梅雨入りしてから晴天の日が続き、暑いが気持ちのいい一日であった。今の時期が一番好きな気候でもある。

エゾイシカゲガイ(マルスダレガイ目ザルガイ科)

茨城県鹿島灘から北海道、サハリン、オホーツク海並びに日本海に分布。

水深50m位までの砂泥底に生息。

今まであまり市場では見られなかったが、岩手県の広田湾漁協が養殖に成功。

苦心の結果、今年6~7トンほどの出荷が見込まれ、岩手魚類にサンプルが届けられた。

金曜日には販売できるとのことである。

「イシガキガイ(石垣貝)」と同じ物と言う人もいるが、漢字で「蝦夷石陰貝」、違うとの資料もある。

写真でわかるように比較的丸みを帯び、40~50本の放射状の線があり、ところどころ成長休止帯で区切られている。

良く見ると4段になっていた。

産地に近いためか、ものすごく元気で開こうとすれば、舌の部分を大きく出し、威嚇されているように見えた。

ヒトデなどに襲われたとき飛び跳ねて逃げる貝がいたことを思い出した。この貝なのか。だから元気なのだ。

料理は刺身、焼き物、酒蒸し、鍋など。生食は鮨が最高。

試食してみたが旨い! 鮮度抜群な上、コリコリした貝特有の歯ごたえ、そして甘み。一見?と思うが食べれば旨さがわかる。

ただ、料理した時、説明も添える必要がある。この手の食材は輸入のマズイ物ばかり見ている。一緒にされては困る。

そして大いに、岩手県の広田湾漁協をコマーシャルして欲しい。

モスソガイ

Filed Under (未分類) by suisan on 15-06-2009

2月23日紹介した「モスソガイ」。珍しく”生”で盛岡水産に入荷していた。福島県産。

モスソガイ(腹足目エゾバイ科)分布はベーリング海から北海道~瀬戸内海。

水深10mから70m位の泥砂底に生息。死んだ魚や貝など食べて海をきれいにする”掃除屋さん”。

昔、武士が殿中で着用した、裾が長い長袴を履いたように、長い足を引くずりながら歩くので「裳裾貝」。

気仙地方ではアワビツブ、北海道地方ではベロツブ、千葉・銚子ではベイボなどと呼ばれている。

上の写真は”生”下の写真は2月23日撮影のボイルしたもの。

ウメイロ

Filed Under (未分類) by suisan on 13-06-2009

ウメイロ(スズキ目フエダイ科アオダイ属)築地より、鹿児島県産。箱には「オキタカベ」。

 

伊豆諸島や小笠原諸島、南紀、鹿児島など西南日本からインド洋・西太平洋に分布。

生息場所は岩礁域で、水深100mから大きい物で200mの大陸だなにも住む。

色合いがタカベに似ているため「オキタカベ」とも呼ばれている。

ちなみにタカベはスズキ目タカベ科タカベ属。

写真でわかるように、体の背方は鮮黄色で他の部分は淡い紫青色を帯びていて、熱帯魚みたいだ。

知らない人は食べれるかな?と思いがちだが、場所によっては高級魚。

漢字で「梅色」。体の色が熟した梅の実に似ているため。

   

最大で40cmぐらいまで成長する。

料理は鮮度さえ良ければ刺身。身は白身で多少旨みに欠けると言うが、総合的に優れている魚である。

普通は塩焼きなどクセもなく、どんな料理にも合う、そして美味しい。

「沖タカベ」は和歌山県での呼び名。

トゴットメバル

Filed Under (未分類) by suisan on 12-06-2009

昨日、盛岡も含め東北地方が入梅した。

でも、今日は朝から晴天。空気もすがすがしく気持ちの良い夜明けだった。

現在12時、非常に暑くなりそうな気配。岩手山も爽快に写っている。

今日はトゴットメバル(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)仙台市場から。

分布は岩手県以南、日本海側は新潟県以南、朝鮮半島南部となっているが、今日は秋田県産である。

50mから100mぐらいの岩礁底に生息し、動物プランクトンや小魚を捕食している。

ウスメバルと似ているが、体は赤橙色(やや黒い物と白っぽい物と2色棲息している)で暗色黄帯が6条ある。

ウスメバルは本州中部以北に棲息しているがトゴットメバルは逆で本州以南に棲息している。

最大で20cm位、関東では2~4月に仔魚を産む。顔はタナゴに似ているのはそのせいか?

「戸毎目張」と漢字では書くようだが、「オキメバル」「アカハチメ」「アカメバル」「タケノコメバル」「ヤナギメバル」などの呼び名がある。

名前は神奈川県三崎での呼び名に基づく。「ともとめばる」が転訛したのでは?との説がある。「ともと」=「外庭」家の前の庭(磯)にいるメバルと言う意味?

料理は何にしろ旨い。身は白身で上品。刺身ではウスメバルと比べ小型なので脂が薄いが、旨み甘みとも申し分ない。

煮付けは定番料理。白身で身離れも良く、適度な繊維質。美味しい。塩焼きも非常に旨い魚である。

他には開いて干し物、唐揚げなど。

上がウスメバル、下がトゴットメバル。

ギスカジカ

Filed Under (未分類) by suisan on 11-06-2009

ギスカジカ(カサゴ目カジカ科ギスカジカ属)青森県大間産、盛岡水産入荷。

北の魚、東北地方以北から北海道、日本海北部やオホーツク海、ベーリング海西部に分布。

沿岸の岩礁域や藻場に生息。

丈夫な皮膚に覆われ、鱗をほとんど持たない。特に腹部の斑模様が特徴。

方言でマカジカ、イソカジカ、モカジカなど。箱には「ギスオコゼ」と記入してあった。

料理は刺身、煮付け、味噌汁。刺身は歩留まりが悪いが、身は白身で歯ごたえも良く、美味しい、非常に旨い。

頭、骨を使うとすれば味噌汁。野菜たっぷりの田舎風が合う。単価も味噌汁にできるほどの安さ。

産卵期は冬。産卵のため浅い海、岸壁近くまで来る。それを捕獲し、鍋や味噌汁にする。卵、肝臓も美味しく大人気である。

カジカ類は鮮度が落ちやすい。特に胃に入っている物が異臭の原因になる。

購入したらできるだけ早く卸すなどの処理をお勧めする。

ヨロイメバル

Filed Under (未分類) by suisan on 09-06-2009

ヨロイメバル(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)青森県大間産、盛岡水産入荷。

この手のメバル、ソイなど一見わからない。箱にも「カサゴ」と記入してあったが、調べたらヨロイメバル。漢字で「鎧目張」。

岩手県、新潟県以南、朝鮮半島に分布と、あるが今日は青森県大間産。

浅い岩礁域に棲息。

大きくても20cm足らずで、市場に入荷は少ない。

カラフル(ドギツイ)色で違和感を感じるが、食べて美味しい魚である。

当然、この鮮度なら刺身OK。上質な白身は歯ごたえもあり旨い。小さいので霜皮造りがよい。

塩焼き、煮付けなど1人1本使いができる魚である。

ごつごつした頭や骨からたっぷりと出汁が出るので煮魚や味噌汁などがお勧め。

   

顔のアップと尾の写真。

見ての通り赤茶色で、不規則の暗色斑がある。

頭の棘、鼻棘、眼前棘、眼後棘など棘が多い。尾鰭は丸みを帯びている。

天候不順

Filed Under (未分類) by suisan on 08-06-2009

金曜日から天気が下り坂で日曜の朝にかけ前線が通りすぎた。

風も強く、魚漁にも影響をうけ、本日の入荷状況が芳しくない。

「カツオ」も今日、明日とも高値。

今期カツオ漁は安定していない。スーパーなどで特売を組むお店は注意が必要。

 

2から3度と市場の中をみて歩いたが「ブログネタ」が見当たらない。

苦心のあげく「田清魚店、ロビン・フッド店」のチラシを写真で紹介しよう。

このチラシは新聞やテレビなどでは一切紹介していない。ロビン・フッド店の中だけの広告である。

しかも田清魚店各支店でも企画していない。再度念をおしましょう「ロビン・フッド店」のみです!

クロザコエビ

Filed Under (未分類) by suisan on 06-06-2009

クロザコエビ(十脚目抱卵亜目コエビ下目エビジャコ科クロザコエビ属)秋田県産、盛岡水産入荷。

日本海からオホーツク、ベーリング海に生息。

水深300mから1000mまでの深海に見られる。

モサエビ、ガサエビなどと呼ばれている。モサエビとは「猛者」のように強固な鎧をまとっているように見えるため。

兵庫県などでは尾に茶色の縞があるため「シロトラエビ」とも呼ばれている。

いろいろ調べてみてもほとんど流通していない珍しいエビである。稀にしか見たことがない。日本海の密やかな味である。

料理は刺身、塩焼き、味噌汁、天ぷらなど。

今日入荷のクロザコエビは数匹生きていて鮮度抜群。当然刺身。アマエビなどより食感が良く、甘みが多いエビである。

見た目は悪いが、食べてみたがとにかく旨い。鮮度も落ちやすく流通が難しいのがわかる。

小さいが塩焼きも旨そうだ。この甘さと磯の香りが食欲、いや酒を進めさせるだろう。

マゴチ

Filed Under (未分類) by suisan on 05-06-2009

マゴチ(スズキ系カサゴ目コチ科コチ属)鹿児島県産、岩手魚類。

熱帯から温帯域の海に広く分布。南日本各地。

コチは全長5cmほどにしかならないものから全長1mを超えるものまでいる。生息域も海岸近くの浅い海に生息し、河口などの汽水域にも侵入するものや、水深200mから600mほどの深海に棲息するものもいる。棲息環境も砂泥底、岩礁、サンゴ礁などさまざまである。

多くは腹を海底につけて生活する底生魚で、海底に張り付くか、砂泥に潜り擬態して獲物や敵から目を欺く。

ゴカイ、貝類、頭足類、小魚、小型底生動物など捕食。敵はサメ、エイ、ハモ、ヒラメなどの大型肉食魚類である。

雄性先熟で2歳、35cmぐらいまではオス。40cmを超えるとほとんどメスに性転換する。

(わが社にも30歳少し過ぎた男性社員がいるが、彼は40歳ごろには女性になるのでは?)

マゴチは最大で1m程のなる大型種。頭部はシャベルのように左右に平たく下顎の先が丸い。

背中の色は生活環境により模様が替わる。

産卵は4月から7月、旬は夏。

食材としては高級魚に入る。歩留まりも悪いが価値のある魚である。

刺身、椀だね、煮付け、天ぷら、塩焼きなど。刺身は活締めが最高。洗いや薄作りで食べる。

淡白な白身だが上品で歯ごたえもあり絶品。

寿司も、食感を楽しむ魚であるが、鮮度が落ちやすいので注意。

椀だねも魚から変な油が出ないのできれいなお吸い物ができる。

 

生サンマが見えている。細くサヨリみたいである。

当然、脂がない。焼いても美味しくはない。

寿司職人曰く「あっさりして食べやすい」との事。

バカガイ

Filed Under (未分類) by suisan on 04-06-2009

バカガイ(軟体動物門2枚貝網マルスダレガイ目バカガイ科)通称アオヤギ。北海道産、盛岡水産入荷。5月26日撮影。

サハリン、オホーツク海から九州まで。中国大陸沿岸。北海道以北物はエゾバイガイとされていたことがある。

潮間帯下部から水深30mぐらいまでの砂泥底にもぐり、水管を出し、プランクトンや有機物の死骸などを食べて棲息している。

産卵期は早春から夏、北海道は夏から初夏。北海道での寿命は10年前後。

通常、千葉県産が多く、この日は北海道産が大量に入荷したので写真に収め、5月29日には柱を撮影。今日紹介する。

バカガイ「馬鹿貝」は収穫してカマスなどに入れておくと舌を出し「ばかのようだ」とか、沢山獲れ「ばかみたい」、又、一晩で砂地の変化などで住む場所を変える「場替(ばしょがえ)」が訛りバカガイと言われるようになったとか?

舌(斧足)を使って砂に潜るのだがアサリやハマグリより早く潜ることができるし、危険を感じると飛び跳ねることもある。それだけ舌(斧足)が強い貝である。

アオヤギについては、千葉県市原市の地名で、貝の集積所があったことから「青柳」の名が付いたといわれる。

食材としては、舌(斧足)の部分と柱の部分とに分けて流通していることが多い。オレンジ色の舌(斧足)部分をシタキリ、柱の部分をコバシラ、大きい物をオオボシと呼ぶ。

料理としては、シタキリは刺身、酢の物、酢味噌合えなど。貝独特の歯ごたえと甘みが旨さを引き立てている。

コバシラ、オオボシは江戸前の天ぷらの掻き揚げに最高。

余談だが、千葉県産と北海道産と比べれば、北海道産のほうがはるかに安く、柱も大きい。(オオボシサイズでは千葉県産の半額ぐらいで手に入る)

微妙な味については、私は職人ではないのでなんともいえない。

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