アイナメ

Filed Under (未分類) by suisan on 29-01-2010

我々の市場ではこれっと言う珍しい魚ではない。

ただ、この時期いろんな色の「アイナメ」が出現する。

上、写真→昨日、青森県・大間から入荷。黄色の体色が目立つ。タヌキメバルと共に入荷していた。

黄色は婚姻色。

こちらは今日、岩手県大槌漁港から入荷。左が赤い、右は黄色。

アイナメ(カサゴ目アイナメ科アイネメ属)。

 

南西諸島と太平洋側の一部を除く日本各地の沿岸。朝鮮半島と黄海沿岸にも分布。

昼行性で岩礁帯やテトラポット、防波堤などに潜み、小魚や甲殻類、多毛類など食べている。

産卵期は秋から冬。深場から浅場に移動し、オスはメスを岩陰などに誘い込み産卵させる。

複数のメスを誘い込むため緑褐色や赤紫の大きな卵塊となる。

産卵が終わってもオスはその場に残り、敵を追い払い卵塊を守る。

孵化した稚魚は岩礁の周辺で成長し、5cmぐらいで親魚と同じように海底生活に移る。

体色は産卵期の黄色意外は周りの環境に左右されるようだ。上下の写真は通常の体色。

  

近種のクジメの尾はウチワみたいだがアイナメは三角形。体側もアイナメ5本に対しクジメは1本である。

鮎のように縄張りを持つ魚なので「鮎並・鮎魚女」などと漢字で書く。

又、脂が多い魚から「アブラメ」とも呼ばれるとか?

料理は鮮度がよければ当然刺身。皮下に脂があるので霜皮造りが良い。比較的淡白な味なので梅肉を添えてくれたお店もあった。ただ、時期によっては寄生虫が入っているので注意。(北海道産には寄生虫が多いような気がする)

旬は夏。刺身もこの時期が良い。その他の時期は痛みやすいので「活」が良い。

刺身意外は椀種。綺麗な白身が食欲を誘う。

醤油との相性が良いので醤油タレをつけながら焼く。木の芽味噌焼きも旨い。

昔の三陸の漁師さんは産卵期はアイナメを捕獲しなかった。特にオス。

産卵された卵を守るオスがいなくなれば、他のアイナメに卵を食べられてしまうからだ。

卵を守る傍ら、卵が大好きな変な魚である。

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