コブダイ(スズキ目ベラ科ベラ属)和歌山県産、築地より。
こちらのコブダイも何度も紹介している。俗名カンダイ。
日本海は佐渡島以南、朝鮮半島、東シナ海、南シナ海。太平洋は本州南部の沖縄を除く太平洋に分布。
磯回りに生息し、強靭な歯とアゴで巻貝やカキなどを噛み砕き中身を食べる。サザエなども噛み砕く。
暖海性の魚だが、黒潮などにのり北海道付近まで北上することがある。
コブダイは雌性先熟で性転換し、子供の頃は雌、大きくなれば雄になる。
又、ハーレムを作る魚としても有名で、自分のテリトリーに別の雄が侵入すれば容赦なく攻撃する。
そして縄張りを確保して複数の雌を集める性質がある。
幼魚には攻撃せず、逆に幼魚を守り、成長させ学習させる魚でもある。
幼魚は成魚とは似ないベラのようにかわいらしい。大きくなれば写真のような顔になる。
最大で1mぐらいに成長する、とあるが写真のコブダイも最大級の部類だろう。10kgある。
料理として夏は”あまり美味しくない”といわれるが、冬は旬、美味しくなるため「寒鯛(カンダイ)」と呼ばれるのだろう。
全般に塩焼きや煮魚は評判が悪い。だが、刺身は(冬)透明感があり、脂もあり(皮下に)モチモチした食感なたまらなく旨い。
イタリアンなどではカルパッチョに使われる。ブイヤベースもいい。
骨は出汁が出て「旨いアラ汁」が出来ること疑いなし。
今日はいつもの回転鮨清次郎イオン店北田氏にお願いした。
「カンダイ、コブダイ、ナポレオンフィシュ」と言って注文し、味を堪能してください。