アカザラガイ

Filed Under (アカザラガイ) by suisan on 17-09-2010

Tagged Under :

アカザラガイ(軟体動物門二枚貝網カキ目イタヤガイ科)宮城県産、盛岡水産入荷。

東京湾で獲れていたアズマニシキ(東錦)なる貝の仲間。東北版ともいえる。

生息域は北海道南部から東北。岸から水深10mぐらいの岩礁域に足糸を絡ませて付着している。

気仙沼などで養殖?している他ほとんど見られない。

青森や岩手で養殖棚の帆立稚貝に付着して邪魔者扱いされている事もあるようだ。

先にあげたアズマニシキは東京湾で昔、かなりの漁獲量もあったようだが、護岸工事などで激減してしまっている。

現在はほんの少々の漁獲があるのみ。

アカザラガイは関東に市場に入荷することはほとんどない、と言う。

食材としては帆立とほとんど同じ。

刺身は貝柱のみ。甘みが弱く、後味に少々の苦味がある。

だが、火を通せば一変する。片貝を強火で焼けば非常に旨い。バター焼きも旨い。

三陸には旨い「帆立」があるからなかなか流通しないのではないかな?

味は帆立に”勝るとも劣らない”と言うが、柱も帆立のほうが大きいし、甘み、旨味も帆立のほうが上ではないかな。

と私は思う。

オキナヒメジ

Filed Under (オキナヒメジ) by suisan on 16-09-2010

Tagged Under :

オキナヒメジ(スズキ目ヒメジ科ウミヒゴイ属)長崎県産、岩手魚類入荷。

  

南日本からフィリピンまで分布。

漢字で「翁姫魚」「翁遊女魚」「翁緋女魚」と書く。

顎の下のヒゲ=白いヒゲが翁のように見えるから付いた名前なのかな?

生息場所は岩礁域やサンゴ礁域の浅い場所に単独もしくは小規模の群れで行動する。

このヒゲを砂の中に入れ、餌を探す。探知機のような物。

主に多毛類や甲殻類をたべている。

  

食材としては刺身やムニエルなど。食べてはいないが生でも加熱しても結構旨い魚のようだ。

刺身は皮下に風味や甘みがあるため霜皮造りが良い。

加熱(ムニエルなど)でも3枚に卸し、皮付きのまま火を通したほうがよさそう。

中華料理の蒸し物にも使われる。

似た魚に「オジサン」や「ホウライヒメジ」「タカサゴヒメジ」などがいる。皆、ヒゲが名の由来かな。

タイの代用に出される「お祝い用の魚」との事である。

オマールロブスター

Filed Under (オマールロブスター) by suisan on 28-08-2010

Tagged Under :

ブログネタがないときのために写真を撮っていた「オマールロブスター」。8月19日撮影。

  

弊社もリストラではないが、一緒に働いていた仲間が退社。補充なし。

私の仕事も増え(2人でおこなっていた仕事を手伝ってもらってはいるがほとんど一人でしている)、たびたび元卸売り場に足を運べない状況。

全般に”これ!”と思う珍しい魚も見当たらない事もあるので予備に撮っておいた写真である。

「オマールロブスター」。円谷プロダクションの「バルタン星人」を思わせる爪。若い人にはわからないだろう。

十脚目アカザエビ科ロブスター属。単にオマールと呼んでいる。もしくはアメリカンロブスター。

ロブスターとなると単にイセエビやアカザエビなども含めた大型歩行型エビ全般を呼ぶ。

この大きな爪は(鋏脚)は威嚇のためにあり、生活に携わる餌を獲ったり、生活孔を掘ったりするのは小さな顎脚。

ただ、このハンマーみたいな鋏脚が名前の由縁である。

浅い海の岩礁や砂礫底に穴を掘って単独生活をしている、寿命は推定100年も活きたと思われるものも発見されている。

大きな鋏脚で仲間を傷つける可能性があるため捕獲されればすぐにゴム輪をかけられる。(右の写真)

左の写真は脱皮後のためゴムバンドがはずれ、甲羅も柔らかい。

体の色は生活環境に左右される。

料理は蒸すか茹でる。もしくは半割りにして焼く。

味はイセエビ類より落ち、どちらかといえがザリガニ類に近い。

当然、日本近海には存在せず輸入物である。

 

岩手魚類に「サケのシラコ」が見えたので写真を添えよう。

ハラコばかり目立ち、白子は隅に追いやられるように静かに陳列されている。

アラメヌケ

Filed Under (アラメヌケ) by suisan on 11-08-2010

Tagged Under :

メヌケ、キントキそしてアラメヌケと赤い魚が続いているが、偶然である。

どちらかと言えば「赤い魚」は夏、あまり売れない。やはり「暑い」イメージなのか。

塩蔵の海藻でも夏は緑系が売れ、冬は赤系が売れる。色のイメージなのか?

アラメヌケ(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)青森県産、盛岡水産入荷。

  

薄汚れたコウジンメヌケみたいだ。口の中も黒いのが特徴。

箱には「クロメヌケ」と記入してあったが、本来のクロメヌケは他にいる。

銚子以北の太平洋沿岸、ベーリング海からカリホォルニアにかけて深海の岩礁域に生息。

人によっては「煮魚やアラ汁なら本メヌケなどより旨い」とのこと。

でも、目で見ての判断だとまずそうに見えるが、結構、旨い魚で安い。

刺身も旨いとのことである。(鮮度が良ければ)

ホンメヌケは品のある脂に対し、コウジンメヌケやアラメヌケは大胆な脂とでも表現しよう。

アカマンボウ

Filed Under (アカマンボウ) by suisan on 23-07-2010

Tagged Under :

昨日、岩手魚類より「アカマンボウをブログに載せて」と言われ、見たが目が落ち込みどうかな?と思っていた。

だが、「卸して」との依頼が来て、弊社マグロの親分が手がけているのを見て、載せないわけには行かなくなった。

岩手県・山田産。(全体像が暗く見えにくいと思う。回りも血などで汚れているがご了承願いたい)

胸ヒレのところに15cmの定規を置いた。大きさが分かるかな。

北海道以南の太平洋側と津軽海峡以南の日本海。世界中の暖海域に生息。

海面から500m位の深さまで確認されている。

食性は肉食でクラゲ、イカ、オキアミや小魚などを食べている。

敵は外洋性のアオザメやホオジロザメなど大型のサメである。

 

まず、お腹周りを切り取る。

  

首の後ろに切れ目を入れる。背中にも切れ目を入れる。

  

真ん中に包丁をいれ、背の部分を切り離す。そしてお腹の部分を卸す。

  

半身の解体が終わった。裏はもっと難しい。が、

店にお客様が見えたので撮影はこれまで。

卸しながらマグロの大将「久々に鮮度の良いマンダイ(別名)を見た」と話していた。

料理は刺身やフライ、ムニエルなど。

刺身はピンク色が旨そうに見える。ただ、ほとんど赤みで脂分はない。

一箇所だけ、お腹のそばだけは脂がありトロ?みたいに旨い。

全体には油を使う料理のほうが合う。

アオダイ

Filed Under (アオダイ) by suisan on 21-07-2010

Tagged Under :

以前にも紹介したような気がする。fc2ブログかな?

アオダイ(スズキ目フエダイ科アオダイ属)東京・八丈島産、盛岡水産入荷。

日本列島周辺にのみ見られ、主として南日本に分布。

伊豆七島や小笠原、和歌山県や四国、九州各地に入荷があるようだ。

東京ではアオゼ、和歌山・広島ではチビキ、高知ではウメイロ、沖縄ではシチューマチなどの呼び名がある。

  

水深100以浅の岩礁域に生息。肉食性で小魚や甲殻類を食べている。

産卵は6月から9月ごろで、3歳で産卵が始まるという。

全長40cm位に成長する。

写真は約40cm、重さ2kg。最大級なのではないか。

旬も産卵期に重なり、夏から初冬。今が美味しい時期なのではないか。

卸してみれば綺麗な白身。やや飴色で美しい。

背の方を試食してみたが、ほどほどの脂もあり甘みもある。

腹の部分は皮目に白い脂状のものがある。腹のほうがもっと旨かったのではないか。

試食だけして卸し身の写真を撮らなかった。ゴメン!

他の料理は塩焼き、フライ、ムニエルなど。

クセがないので何の料理でも旨いと思う。

アヤボラ

Filed Under (アヤボラ) by suisan on 16-07-2010

Tagged Under :

アヤボラ、別名「毛つぶ」。

帳付けに「毛つぶ」と言うとネツブ?と聞き返す。

当社にも毛の薄い人がいる(私も含め)。失礼だと思って聞き返したのだろう。

でも、箱にも”毛つぶ”と書いてある。

本名アヤボラ(盤足目フジツガイ科)盛岡水産入荷、青森県・八戸産。

相模湾、山口県以北、アリューシャン半島をへて北アメリカ西岸に分布。

釜石あたりでも獲れるようだが、ほとんどは北海道に送られる、との事。

外洋の浅い海から結構な深場まで生息しているようだ。(30m~300mぐらい)

砂泥底で生息し、肉食性でヒトデや死んだ魚などを食べている。

色々調べてみれば、足の部分は刺身で美味しい、との事であるが、バイガイ特有の唾液腺に毒があり、尚且つ泥を噛んでいるものが多いようだ。

殻から出し、唾液腺を取り除き、泥などを洗い流さなければならない。

それさえすれば、肝も煮て美味しいと言う。

殻が軽いのでエゾボラなどと比べれば歩留まりがよいのでは。

でも、こんなに毛に覆われていれば、汚らしく食べる気が薄れる。

例の星川魚店の若旦那、「リスクを背負ってまで扱いたくない商品」と話していた。

アカツブ

Filed Under (アカツブ) by suisan on 25-06-2010

Tagged Under :

今朝、ワールドカップ一次リーグ最終戦で日本はデンマークを3対1で破って、決勝リーグ進出を決めた。

日本のサッカーの歴史が大きく前進した瞬間である。

テレビ画面はデンマークに攻め込まれる日本。この時点(後半25分頃)で2対0。

私も高校生からサッカーをやり、現在もOB会の顧問として後輩等をサポートしている。

私が高校生の頃はサッカーはマイナーで子供達は野球で遊んでいた。今はキャッボールも見かけるがサッカーをしている子供達を多く見かけるようになった。

そして今日からは益々子供達にサッカーが浸透して行くことだろう。

個人的には現監督は嫌いだが選手等は本当に良く頑張った。

心からおめでとう、と言いたい。

試合は早朝の忙しい時間帯なため腰を落ち着け観戦することが出来なかったのが残念である。

 

今日はエゾボラモドキ(エゾバイ科エゾボラ属)北海道産、盛岡水産。

左がエゾボラモドキ、右がエゾボラ。

エゾボラモドキは全体に赤茶色で我々は「アカツブ」と呼んでいる。

殻が薄く歩留まりも良いのに価格は半値ほど。味が落ちるのかな。名前も”モドキ”がつく。

  

貝殻もすべすべ(左)。右はエゾボラ。

エゾボラモドキは茨城、京都以北の深海に生息しているのに対しエゾボラは北海道以北。完全に北の貝である。

どちらも刺身が旨い。貝特有の食感と甘み、旨味と味わいが楽しめる。

他には煮る、焼くなどの用途がある。

又、どちらもテトラミンと言う毒性分を持っている。

テトラミンは身足の付け根、唾液腺にあり取り除く事が必要である。

個人差はあるもののテトラミン中毒の症状は頭痛、めまい、船酔い感、酒に酔ったような症状が起こる。

私などはいつも酒酔いしている感じがある。慢性テトラミン中毒かな?冗談・ハッハーハ 笑いがほしい場面。

アサヒガニ

Filed Under (アサヒガニ) by suisan on 21-02-2009

Tagged Under :

昨日、盛岡水産にオーストラリア産「アサヒガニ」が入荷した。

アサヒガニ(エビ目・カニ下目・アサヒガニ科)

日本では相模湾以南、世界ではハワイ諸島以西からアフリカ東岸まで、西太平洋とインド洋などに広く分布する。

輸入物は東南アジアやオーストラリア産などが多い。

水深20m~50mのやや深い砂泥底に生息。歩脚で砂をかき後ずさりするように砂泥にもぐり、目だけ出して獲物を待つ。

食性は肉食で貝類、ゴカイなどの小動物を捕食する。

甲の幅は15cmぐらいになる大型のカニで、茹でてないのに体色が赤い。茹でてもさほど変化はない。

他のカニとの違いは、左右に動くのではなく前後、又、腹部が甲羅の下ではなく、後ろに出ている。

カニがもし「エビの進化?」だとすれば原始的な形態を残すカニである。

旬は冬。茹でガニが美味しい。毛ガ二などと違い足の身は少ないが、胸部には詰まっている。

真っ白な身は甘みがあり美味しい。ズワイガニやタラバガニと違ったさっぱりした旨みである。

鍋とか味噌汁にすれば蟹味噌も胆嚢できる。

 

画面下「Web拍手」をクリックしてください。

アラスカメヌケ

Filed Under (アラスカメヌケ) by suisan on 20-02-2009

Tagged Under :

アラスカメヌケ(カサゴ目フサカサゴ科メバル属)北海道釧路産、岩手魚類入荷。

 

私たちは「アカウオ」と呼んでいる。

宮城県以北、ベーリング海、北太平洋東部に分布。

体は赤く(赤黒い?)体側の3条の暗色斑がある。

輸入のアカウオは良く見かけるが、国産、しかも姿のまま見ることはあまり多くない。

(輸入品は冷凍、加工品として出回っている)

「北の魚」なので三陸に水揚げされることもあるが、ほとんどは北海道産。

函館でアカウオの刺身を食べた記憶がある。旨いとは覚えているが・・・・。

なかなか盛岡では刺身に使える程鮮度の良いのは少ない。

通常は煮付け、塩焼き、唐揚げなど。

粕、西京、醤油漬けなどの漬け魚に最適である。

この鮮度なら刺身OKかな?

とは言っても盛岡のあまりの寒さに表面が凍りついている。

ads
ads
ads
ads