Filed Under (未分類) by suisan on 18-03-2010
昨日、三陸では「ウニの口開け」がなされたとローカルニュースで取り上げていた。
あわせるかのように種市から「カラウニ」が入荷。
キタムラサキウニ(ホンウニ目オオバフンウニ科)岩手県・種市産、岩手魚類。
種市ではウニが育つような環境を作り、三陸各地のウニを集め、蓄養ではないが安定供給できるような取り組みをしている。
写真のように殻の口を明け、「カラウニ」「イガウニ」として出荷している。
年が明けてから何度か見てはいるが、今日の品物は身が詰まっている。
キタムラサキウニ 太平洋側ではえりも岬から相模湾まで、北海道日本海沿岸から対馬沿岸。サハリン南部から朝鮮半島。
浅い海の砂地や岩場に生息。海藻類など食べている。
最近、三陸では大いに繁殖し、同じ海藻を食べるアワビが減少していると聞く。
雌雄異体でオス、メスに分かれる。食用になるのは生殖腺。オスは精巣、メスは卵巣。
寿命は14年から15年といわれ、8月頃から産卵が始まり、食用には適さなくなる。
ウニで多く流通しているのはこのキタムラサキウニとエゾバフンウニ。
エゾバフンウニは東北から北海道、キタムラサキウニより北方に生息している。
キタムラサキウニの身は”白”、エゾバフンウニ身は”赤”と区別されている。
どちらもこのままスプーンで取り食べても旨い。
殻を割り炭火で焼いたり、バーナーで焙れば磯の風味が感じられ旨さ百倍。
三陸では身をあつめ貝殻などにつめて「焼きウニ」(本当は蒸している)
以前紹介した「ガゼ水」に漬けて汐ウニなどを造る。
春から初夏のイメージ。
Filed Under (未分類) by suisan on 16-03-2010
だいぶ入荷状況が良くなってきた。
ズワイガニや平目、カツオ等量も増えてきている。店にはコウイカやコハダなども入荷している。
昨日、入荷した天然のカンパチ。約50cm、1.5kgと小ぶり。
カンパチは南日本。東部太平洋を除く全世界の温帯・熱帯域に生息し、全長1.8m体重80kgにも成長する魚である。
(スズキ目アジ科ブリ属)写真は長崎県産、盛岡水産入荷。
産卵期は3月から8月。旬は夏だが年中、旨い魚である。
孵化した仔魚はプランクトン生活をするが、稚魚になると動物プランクトンを食べながら成長し、成長と共に魚食性が強まりイカナゴやイワシ類、アジ類や頭足類、甲殻類なども食べている。
成魚は水深20m~70mぐらいに多く、単独もしくは群れで生活する。
氷水に入っての入荷なため、色が白い(表面)のでどうかと思い卸して見た。
産卵期のせいで脂が不足かなと思われたが、やはり天然カンパチ、歯ごたえ、旨みなど申し分ない。
出世魚の仲間で関東ではショッコ(35cm以下)→シオゴ(60cmまで)→アカハナ(80cmまで)→カンパチ(80cm以上)。
これで見ると写真はシオゴ。
以前にもシュッコサイズの紹介をしたが、やはりカンパチは小ぶりでも旨い魚である。
正面から見れば漢数字の「八」の模様があるため(体側にかけて)にカンパチ「間八」。冬の献立には「寒八」とも書く。
ただ、大きく南方系のカンパチには「シガテラ中毒」の報告もあるので注意が必要。
明日は「休市日」。休み明けもより沢山の魚が入荷するようにと願う。
Filed Under (未分類) by suisan on 15-03-2010
午前中会議のためブログが遅れた。
相変わらず魚の入荷状況が悪い。日替わりでの低気圧が通り過ぎ、海はさぞ大荒れなのだろう。
昨日は福島県沖の地震。津波警報も出ず、今のところ被害の報道も聞かない。まずは一安心。
地震時、家でお風呂に入っていた。さすがに裸では心細くなり、あわてて風呂場から出ようとした。
裸では非難もできない。笑い!
さて、市場での写真。困って撮ったのがこの写真。
「淡路産天然タイ」築地より直接送られてきたタイである。しかも活締め。(一寸暗い、実物はもっと綺麗だった)
淡路近辺には有名な「明石鯛」が存在する。
兵庫県の明石付近の6漁協が商標している。
淡路島と中国地方の間、明石海峡は急流で有名。
近辺はエビ、カニなどの甲殻類やイカナゴなどの多種多量な餌が豊富で、尚且つ急流で育った最高級の鯛である。
ほんのわずかにずれただけで「明石産」の商標が付かなかった可愛そうな鯛である。
でも、身は最高!築地の「活締め」技術の粋を極めた鯛である。
透通った身にしっかりとした歯ごたえ、旨み、甘みと最高である。
ただ、高値で・・・。
でも、この魚の入荷が悪い現状況では高いわけでもないのかも知れない。
3月13日撮影した「千葉県産キンメダイ」通常の約2倍の価格が付いた。
確かに鮮度や全てにおいてすばらしいのは分かるが、歩留まりなど考えればものすごく高い魚になる。
業務関係のお得意様、もう少しお待ちください。安くて新鮮な美味しいお魚届けます。
Filed Under (未分類) by suisan on 13-03-2010
ナガズカ(スズキ目ゲンゲ亜目タウエカジ科タウエカジ属)宮城県産、盛岡水産入荷。
別名ワラズカ。北海道では「ガンズ」福島では「テッキリ」などの呼び名がある。
太平洋側は茨城県以北、日本海側は山陰以北からオホーツク海に分布。
水深30m~150mの泥砂底に生息。
冬から春にかけての産卵期にはやや深場から水深10mほどの岩礁域に移動。
メスが生んだ卵の塊をオスが長い体を巻きつけ卵を守る。
幼魚期は50mより浅めの砂泥底にいることが多いが、成長するにしたがって深場に移ることが多い。
料理としては高級すり身材料。我社でも常時販売している”すり身”である。(上の写真)
あまり鮮魚として見ることがない魚なのだが、料理方法は難しい。日本海側では主に煮漬けや唐揚げなどの料理にしている。
鮮度が良ければ刺身でも食べると言う。白身で多少旨みにかけるが、結構捨てがたい味のようだ。
(写真を見る限りあまり刺身では食べたくない←私、個人の見解)
ただ、注意しなければならないのは、卵巣には「ジオグネリン」という毒成分が含まれる。
嘔吐、腹痛、胃腸障害の症状が出る。
Filed Under (未分類) by suisan on 12-03-2010
カタクチイワシ 別名セグロイワシ、何度か紹介したような気がするが、前歴調べる気にもならないので再度紹介しよう。
ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属。ごく一般的な魚で、でも重要な水産物である。
北海道から南シナ海までの西太平洋に分布。湾内から沖合いまで海域で大きな群れを作る。
泳ぎながら口を開け植物性、動物性プランクトンを海水ごと吸い込み鰓で濾過して食べる。
産卵期はほぼ通年だが、春と秋に多くは産卵する。一度に2000~60000万粒程産卵する。
一年経たずに繁殖が出来、寿命は2-3年。
こんなに多く生まれたとしても、海鳥、サメ、カツオなどの肉食魚、クジラ、イルカなどの海生哺乳類、人間などに食べられてしまうが、食物連鎖の上でも重要な生物である。
天敵から身を守るため密集した群れを作り、群れ全体が同調行動をとり、攻撃をかわす。
又、敵は群れに飛び込みはぐれたイワシを捕獲する行動とることはあまりにも有名なシーンである。
稚魚は「シラス」として重宝がられ、大きくなっても焼き魚、煮魚、煮干、アンチョビやオイルサーデンなど食料品や加工品。
魚の餌や田畑の肥料など多方面で活躍している。
正月料理の「田作り」や「ごまめ」などもカタクチイワシである。
料理方法など細かく紹介すれば切がなくなる。
時間も押し迫っているので”手抜き”をしよう。
Filed Under (未分類) by suisan on 11-03-2010
低気圧の関係などで魚の入荷状況が芳しくない。ブログネタもとぼしい。
写真を撮ったのはこれ一枚。天草産蓄養マグロ。
マグロといえば今、「地中海のマグロ取引について」世間をにぎわしている。
「もうマグロ食えないの?」なんて質問も多い。
確かに地中海のマグロは日本にとって大切である。
日本における「蓄養マグロ」は20年ほど前、沖縄や奄美などで始まったように記憶している。
現在の「マグロ蓄養」は九州近辺や四国、三重、若狭湾などと拡大されてきた。
これからも各地で色々試されていくだろう。
これからは「育てる漁業」に代わって行くのではないか。
日本の技術なら「蓄養マグロ施設」はそう遠くないうちにもっともっと拡大してゆくと思う。
先日もテレビで「蓄養マグロの味を良くするには科学飼料ではなく鯵を、身を赤くするには烏賊を」などと話していた。
ここまで進んでいる。
昨年暮れから「蓄養」カツオ、サバ、イナダなどが入荷した。
たぶん科学飼料で育てたのだろう。なんとなく従来の蓄養マグロの味がした。
これからも試行錯誤し、より美味しい魚が生まれるだろう、と期待する。
Filed Under (未分類) by suisan on 09-03-2010
比較的魚の入荷が少ないときに「メヌケ」類のあざやかな赤色が目立つ。
今日も岩手魚類に宮古産の「バラメヌケ」が入荷。写真を撮影。
以前にも紹介したことがあるので下を参照してください。
http://blog.tasei.jp/suisan/archives/date/2008/12/25
今日の盛岡の最低気温-4.8℃。まだまだ寒い。
今朝7時の岩手山。寒々と見える。
だが、山頂の「鷲」が羽をひろげ岩にとまっている姿が少しづつ見えるようになってきた。(別名巌鷲山)
話は変わるが、健康のため、美味しくお酒が飲めるようにと週2~3回ほどウオーキングしている。
昨日も。外に出たとたんに白鳥の声が聞こえる。北に向かっているのだろう。
岩手山にしろ白鳥にしろ「春」が近いのが分かるのだろう。自然の摂理に敬服する。
中津川と米内川の合流地点に2~3週間ほど前から2羽がいる。(それ以前は10羽ほどの群れがいた)
どちらかが怪我でもしているのだろう。2羽がいつも寄り添っている。
昨日は飛ぶ練習をしていた。”早く元気になり北の大空へ飛び立っていってほしい”などと考え歩いてきた。
仕事とは関係のないブログになってしまった。
Filed Under (未分類) by suisan on 08-03-2010
今日も何か珍しいものないか、と思い市場内を歩きまわったが、めぼしい品物がなく3月5日撮影した”マテガイ”を紹介しようと思ったが、こちらも昨年5月28日、このブログにて紹介済みである。
http://blog.tasei.jp/suisan/archives/date/2009/05/28
写真は茨城県産、岩手魚類入荷である。昨年は岩手県産の紹介であった。
旬は冬から春。
漢字で「馬蛤貝」「馬刀貝」などと書く。
煮ても焼いても、味噌汁は出しが出て旨い。
砂が入っていれば幻滅だがとても旨い貝である。
手抜きブログになってしまったが、今日以上に明日は魚の入荷が悪いようだ。
何かブログネタがあればいいな。
Filed Under (未分類) by suisan on 06-03-2010
イカナゴ(メロード)は昨年4月7日に紹介している。下記参照。
http://blog.tasei.jp/suisan/archives/date/2009/04/07
今日は岩手魚類に「釜揚げ」が入荷。愛知県・篠島産。
冬に生まれたイカナゴの子供は春に釜揚げとして市場に出回る。(春の限定品)
カタクチイワシよりも苦味や脂も強く好き嫌いがあるようだが、私は好きだ。
大根おろしを沿え醤油かポン酢、生姜醤油をかけて食べる。
あっさりした中にも旨みがある。
瀬戸内海の近辺では「くぎ煮」なる家庭料理もある。
採れたてのイカナゴの稚魚を醤油、砂糖、生姜を入れ短時間で煮揚げる。
出来上がりが釘のようなので「くぎ煮」と言う。
関西方面の”かなぎちりめん”はイカナゴを干した物。(ただの”チリメン”とも呼ぶ)
こちらも多少のクセはあるが、カタクチイワシより脂があり旨いと思う。
小さい魚といえば先週あたりからキンキンの子供が入荷している。
わずか15cmほど。トロール網にかかるからとはいってももったいない。
大きく成長すれば”高級魚”になるのに・・・。
Filed Under (未分類) by suisan on 05-03-2010
今日は「ホタルイカ」、富山県産。何度も紹介しているが富山県産は大型になり、美味しそう。
ちなみに説明は2009年1月20日を参照してください。
http://blog.tasei.jp/suisan/archives/date/2009/01/20
今年も2月10日「春 近し」で写真を掲載。下、右。今日入荷分は左。あきらかに左側が大きい。
アップと生ホタルの写真(右側)を添えよう。
今朝の盛岡は大雪。水分を多く含んだ重い雪で出勤時、ハンドルを取られ四苦八苦。
市場の周りはそれほどではなかったが、北の山岸(私の自宅)方面、反対の矢巾方面はかなりの降雪であった。
昼には青空が出できて大部分は溶けてしまうだろう。