ワカサギとカナガシラ

Filed Under (カナガシラ) by suisan on 23-01-2009

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1月19日、盛岡市玉山区の岩洞湖のワカサギ釣りが解禁になった。

21日、休市日に当社のマグロ屋のボスが釣りに出かけ、おすそ分けいただいた。

今日、唐揚げでいただく。楽しみだ。いただきます。

そんなわけで今日は、ワカサギ(サケ目キュウリウオ科)北海道産、盛岡水産入荷。

天然では太平洋側は千葉県、日本海側は島根県以北の沿岸、湖沼とそれに流れ込む河川に生息。

水温、塩分、濁りの変化に適応性が強い。

卵での移植も可能なため本州中、南部の天然湖、人口湖、ため池などでも繁殖する。

多くは生後1年で5~12cmに成長して死ぬが、3.4年生きるものもいる。

湖面に張った氷に穴を開け糸を垂れる「ワカサギ釣り」は冬の代名詞でもある。

料理は天ぷら、フライ、唐揚げ、南蛮漬け、塩焼き、佃煮など。

脂肪が少なくあっさりした旨みなので油料理に合う。又、骨ごと食べるのでカルシウム源にもなる。

 

カナガシラ(カサゴ目ホウボウ科カナガシラ属)宮城県産、仙台市場より。

北海道南部以南から黄海、東シナ海、南シナ海まで分布。

水深50~300mほどの砂泥底に生息。ホウボウのように海底を歩くように移動しエビ、カニ、小魚を捕食する。

カナガシラの和名は漢字で「金頭(宮城ではキントウ)」「方頭魚」などのように硬い骨板に覆われた頭部による。

体全体は橙色ー赤褐色、腹部は白。一見ホウボウに似ているが、胸びれはホウボウより小さく、赤一色である。

上顎の先には数本のトゲがあり、胴体はザラザラ。ホウボウよりウロコが大きい。

全長30cmぐらいになるというが今日は小ぶり。

料理は大きければ刺身。白身でしっかりした身は旨みと歯ごたえがある。

それゆえ煮付け、唐揚げ、塩焼き、ブイヤベースなど最適。蒲鉾の魚肉練り製品の原料にもなる。

余談だが、長崎県ではカナガシラという名前から「お金が貯まる」に通じ、節分にこの魚を食べるという。

旬は冬。

マツカワガレイ

Filed Under (カレイ) by suisan on 17-01-2009

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マツカワガレイ(カレイ目カレイ科マツカワ属)福島県小名浜産、盛岡水産入荷。

養殖、放流物もあるが純天然物だと思う。最大級ではないか!5.5kgもあった。

茨城県以北の太平洋側、日本海北部。タタール海峡、オホーツク海、千島列島に分布。

目がついている側が松の幹みたいな表面なため「松皮鰈」?

いまや天然物が少なく、北海道などでは放流が盛んに行われている。岩手県でも養殖し、安定供給できるまでになっている。

高級魚であり、刺身は絶品。上品で透明感のある美しい白身で、歯ごたえ、旨み、脂身から出る甘みと申し分ない。

時間がたつと磯臭くなるので注意。

他には煮つけ、から揚げ、塩焼き、ムニエルなどだがもったいない。

旬は冬。

精悍な顔である。

でも良くこれだけ大きくなったものだ。

資料によればオスで50cm、メスで80cm6kgぐらいが最大級とある。

何年生きたのだろう?

盛岡市内の料理屋さんが現金で購入していった。毎度あり~!

コマイ

Filed Under (コマイ) by suisan on 15-01-2009

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コマイ(タラ目タラ科コマイ属)北海道・厚岸産、盛岡水産入荷。

漢字で「氷下魚」「氷魚」と書く。カンカイ「寒海」とも呼ばれる。

厳寒期に氷を割って漁獲(氷下待ち網漁)した事からついた名前かな?

アイヌ語でコマイは「小さな音の出る魚」。

日本海、オホーツク海、ベーリング海など北太平洋に分布し、水深200mより浅い海に生息。

夜行性で群れて動いている。12月後半から2月中旬に釣ることが可能。

成魚は全長40cmほど。3つに分かれた背びれと2つに分かれた尻びれを持つタラの仲間。

下顎より上顎が前に突き出ていて、下顎にあるひげが短いことでマダラやスケトウダラと区別できる。

主に北海道で獲れ、干物や魚肉練り製品の材料となる。

我々が良く見るコマイの干物は、頭と腹を取った1匹丸ごとのものが多い。

開いて干したものもあるとか。

丸ごと干したものは硬いが噛んでいると甘み旨みが増す。マヨネーズ、醤油、七味唐辛子を付けて食べると尚美味しい。

今日のように「生」は盛岡でも珍しく、煮付けや開いて塩焼き、卵巣は煮付けが最高。

ある書物には「背開きにして卵巣を付けたまま干し、ともに焼き上げると美味しい」とある。

メガニと元気なツブ

Filed Under (カニ) by suisan on 10-01-2009

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メガニ・ズワイガニのメス。セイコガニとも言う。

ズワイガニはエビ目カニ下目クモガニ科に分類される。漢字で「津和井蟹」とも書かれる。

山口県以北の日本海と、茨城県以北カナダまでの北太平洋、オホーツク海、ベーリング海に広く分布。

水深50m~1200m程の砂泥底に生息するが、主な生息域は200m~600m程の深海。

雑食性だが肉食が強く、貝類や多毛類など捕食。

いろいろ地域ブランドがあり「松葉ガニ」「越前ガニ」など有名。

今日はズワイガニのメス。新潟産。新潟ではメガニ、福井などではセイコガニと呼ばれている。

福井では漁期を11月から12月と定め乱獲を抑えている。

その他の県でも乱獲防止と自然保護を目的にし、漁期を定めている。

食べれるのはこの期間だけ。

オスのズワイガニが24年間に17回ほど脱皮するのにメスは10年間に10回ほど脱皮して成長が止まる。

そのため大きさの差がうまれる。

又、棲息する場所も違う。メスは交尾と産卵が終わった後、水深250mぐらいの海域でメスだけで集団生活。

オスは9月~10月ごろ脱皮してより深い海に分散する。

又、漁期頃には甲羅の中に内子、腹帯に外子を抱き、蟹味噌が加わり絶品とか。

甲羅に身と内子・外子と蟹味噌をいれ甲羅焼きにすれば非常に美味しい。

今日の我が家はとりあえず「味噌汁」にしてみる。

盛岡の老舗魚屋さん「阿部魚店」「星川魚店」そして回転鮨清次郎イオン、津志田本店で購入していただいた。

仙台市場から入荷。

 

メガニだけにしょうと思ったがあまりにも元気な「エゾボラ」に合ったので撮影。

ツブは標準和名がないため統一されていない。地域で呼び名が変わる。

我々はこのツブを「エゾボラ」やただの「ツブ」と呼んでいる。

カタツムリみたいに触覚らしきものを出し自力で箱から出てきた。

刺し身やつぼ焼き。刺身は食感、味と大変美味しい。

今日のツブは北海道産ではあるが、三陸もツブ、アワビの宝庫である。

ただツブには「テトラミン」と言う毒素があるツブもいるので注意。

命にかかわることはまずないが、副交感神経刺激と運動神経抹消麻痺、例えばお酒に酔ったような症状になる。

黒豆と田作

Filed Under (丹波のクロマメ) by suisan on 26-12-2008

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いよいよ正月料理食材(お節関係)が動き出した。

田清水産の売上の3分の2は業務卸し。

各ホテルさんや料亭さんが作る「お節料理の仕込み」が始まった。

丹波産黒豆。(築地より毎年購入している)

大豆の品種のひとつ。種皮にアントシアニン系色素を含み、黒色。栄養成分は通常の大豆と同じ。

主に煮豆にする。特に「お節」には欠かせない。

一年まめに(活発に)すごせるように、と験担ぎである。

専門家は皮にしわが寄らないように煮るが、逆に長寿を願う意味でしわをわざと出す地方もある。

私、個人的にはしわがあり少し固めのほうが好きである。

田作、千葉県産。こちらも築地より。

カタクチイワシの幼魚の乾燥品。及びそれを調理した料理。別名「ごまめ」

こちらも正月のお節料理に欠かせない。

昔から田畑の高級肥料にイワシが使われていたことから豊作を願い食べられた。

ゴマメ(五万米)→漢字を見れば確かに豊作祈願でもある。

そのほかに田清水産では小袖かまぼこ(紅白)、の巻き、黒豆を煮たもの「ぶどう豆」など販売している。

だが、残りわずか。

サメガレイ

Filed Under (カレイ) by suisan on 17-12-2008

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今日はサメガレイ(カレイ目カレイ科サメガレイ属)岩手県宮古産、盛岡水産入荷。

地方名、本田ガレイ、セッタガレイなど。

皮を剥いての入荷が多い。その場合はむき本田、むきガレイ、ハダカガレイなど。

北海道、三陸、福島などからの入荷が多い。

日本各地、千島列島から渤海。水深150m~1000mの砂泥底に生息。クモヒトデなどを捕食。

寿命はオスで9年、メスで13年。メスの方が大型になる。

産卵期は北太平洋では1月から2月。水深600m~900mで産卵する。

写真を見てわかるように表面がザラザラ。そのために「サメガレイ」の名がついとも言われる。?

鮮度の良いものは刺身が美味しいといわれる。(私はまだ食べてはいない)

白濁りした身にはたっぷり脂があり美味しい、が、脂が強く沢山は食べられない、と聞く。

写真は勿論刺身OK。でも姿を見れば生食は控えたい・・・気がする。

普通は煮付け。身のしとやかさと脂身が最高。非常に旨い魚である。

子持ちの時期を待ちわびている人もいる。

そのほかの料理はフライ、ムニエル。

皮は捨てると聞くが、カリカリに焼くと良いつまみになると言う人もいた。

顔のアップである。

でもカレイ類は不思議だ。生まれたときは普通の魚のように両側に目がある。

成長につれ片側に移動し、表側に2つ揃うという。

本当に不思議!

ギンタラ

Filed Under (ギンタラ) by suisan on 08-12-2008

ギンタラ(銀鱈、カサゴ目ギンタラ科)

北海道噴火湾以北、ベーリング海、南カルフォルニア。

水深300m~600mの深海に生息。

体長1mほどの深海魚では大型の部類。

タラとあるがアイナメやホッケに近い魚である。

冬に産卵し、孵化した稚魚は浅い海で生活するが、成長につれ深海に移動。

肉食性で魚類、甲殻類、頭足類など何でも食べる。

寿命は20年以上と見られる。

ほとんどのものはアラスカやカナダなどからの輸入。近海ものはマレ。

料理としては、塩焼き、西京焼き、粕漬け、フライ、ムニエル、そして煮つけ。

クセも臭いもない白濁した白身。皮も旨い。

私もギンダラは大好きだが、高価で沢山は食べれない。

写真はカナダ、産養殖。生食可能との事。

刺身はマグロのオオトロを思わせる大量の脂で口の中で解けそうになる。

甘みと旨みがあるが、あまり多くは食べられないが、非常に美味しい。

顔のアップ。

市場の魚たち

Filed Under (ケガニ他) by suisan on 06-12-2008

毎日ブログネタを探し市場の中を歩いている。

今日はこんな小さいのに・・・・。

卵を抱いた「ケガニ」を見つけた。(バックはミズガレイ)

ケガニのメスは交尾後に産卵し、生んだ卵を他のカニと同じように腹脚に抱えて保護する。

ただしケガニは孵化するまで1年かかり、隔年で産卵する。

当然、隔年でしか脱皮できない。そのためオスより成長が遅い。

1年も卵を保護しなければならない事など、繁殖力も低く、乱獲されるとなかなか数が増えない。

以前、乱獲した結果漁獲量が減って高値となる。

特に年末はカニの値段が高騰する。

 

きれいな小鯛が見えたので撮影。

焼きモロコもついでに!

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