シイラ

Filed Under (未分類) by suisan on 05-09-2009

夏から秋になると入荷が増える魚にシイラがある。ここ数日盛岡水産などに見かけるようになった。産地は静岡県・伊東産が多いようだ。

シイラ(スズキ目シイラ科シイラ属)

全世界の熱帯・温帯海域に広く分布。温帯域では季節回遊を行い、夏から秋にかけ暖流に乗り北海道まで北上する。

外洋の水面近くに群れを作り棲息。流木などの漂流物の陰に好んで集まる。幼魚は流れ藻によく集まる。

最大で2m・体重40kg近くになり、食性は肉食、イワシやトビウオなどの小魚、甲殻類やイカなど食べている。

写真を見れ分かるが体高が高く、薄い。オスの額は成長にしたがって隆起し「でこちん」になる。

頭部から尾の直前まで背びれが連なる。体色は背が青、側面は金・緑色で小黒点が点在する。

  

産卵は春から盛夏。1年で38cm、2年で68cm、3年で90cm、4年で1mを超える。成長の早い魚である。

名前の言われはシイナは身のない稲のモミ。この魚の皮は硬く身が薄いことから「シイラ」と呼ばれた、とか?

別名に「マンサク(四国地方)」。縁起の良い言い方に言い換えたといわれる。

その他にはシラ(富山・秋田)、マンビキ(宮城・九州西部)、クマビキ(高知)ネコズラ(九州)など。

料理は鮮度よければ刺身が旨い。夏から秋にかけて脂ものり、独特の食感がたまらない。

油やバターとの相性もよくムニエル・フライなども美味しい。シイラの卵の煮付けもうまい。他には干し物などにも造られる。

暖かい海の表層近くで生活しているシイラは体表に腸炎ビブリオ菌や表皮粘液毒を持つといわれる。調理するときは下ごしらえ用と仕上げ用のまな板を別々にするように。

又、流木などに集まることから、人間の死体を食べると言われ忌み嫌われるが、死骸を他の動物が食べるのは自然の摂理であることを理解しなければならない。生きている人間を襲って食べている訳ではない。

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