ギンポ(スズキ目ニシキギンポ科ニシキギンポ属)5/29撮影。秋田県産、盛岡水産入荷。
北海道南部から高知、九州まで棲息。防波堤のテトラポットや港の中の石の間などに潜んでいる。
潮間帯から水深30m位までも間で生活する。
写真のように細長で左右に平たい。背びれに棘があり、掴むと痛い。顔は愛嬌のある可愛い目でしている。
宮古の海の岩礁域で干潮時、水溜りで手掴みで捕獲し、家で1週間ぐらい飼ったことがある。
酸素と海水の交換だけで、環境に対応できると関心した。死んだとき、小さかった娘に泣かれた記憶がよみがえる。
料理は天ぷらや蒲焼。この平たいギンポを3枚に卸し、小骨が不規則に入っているので骨切りして料理する。
カラット揚げた身は、上品な脂がありとても美味しい。(活ならなお美味しい)
入荷が少ないし、手間がかかり職人が手を出さない。量が取れれば築地に集まる。江戸前天ぷらには高級食材である。
稀に「ギンポの蒲焼」を見ることがある。これも旨い。
イトヨ(トゲウオ目トゲウオ科イトヨ属)北海道産、岩手魚類入荷。
北半球の亜寒帯に広く分布。日本では山口県と利根川以北に棲息。
体長は10cmほどまで成長する。
体は左右に平たく、背中には背びれの棘状が3本離れて発達。腹に2本、尾ビレ付近にも1本ある。
イトヨはサケと同じように、川で生まれた稚魚は海に下り成長して、産卵前に川をさかのぼる。(陸封型もいる)
若い魚は群れて生活し、小型の甲殻類など食べ、成長、産卵まじかに遡上。
産卵時はオスは縄張りを持ち、婚姻色になり、川底に穴を掘って水草の根を集めトンネル状の巣を造る。
このときオスは糸状の粘液を出して巣を固める。そしてメスを誘い産卵を行い、産卵後もオスは卵を保護する。
寿命は1年で、産卵後には死んでしまうが、稀に2年目の繁殖に参加するイトヨもいる。
料理としては、唐揚げ。素焼きも美味しいと言うが、そうでもないようだ。