アカヤガラ(トゲウオ目ヤガラ科ヤガラ属)鹿児島県産、盛岡水産入荷。
FCブログ「田清水産の魚」では昨年9月19日紹介している。
写真は4月20日やはり盛岡水産に入荷した宮崎県産のヤガラである。(今日入荷は箱に雑に入っていたので違う写真で)
日本中部以南に分布する暖海性の魚で、沖合いのやや深い砂泥底に住み、普段は水底近くをゆっくり泳いでいる。
餌のエビやゴカイなど発見するとかなりのスピードで長い口で吸い込み食べる。
名前の由来は姿が「矢柄」に似ているためと言われる。
最大で2m位になる。体の4分の一は口、頭部から身にかけて4本の骨が、長い口を支えている。
そのため非常に歩留まりが悪いが高級魚である。
料理は刺身、椀種、塩焼き、干し物など。
身はきれいな白身で血合いが微かに赤く、刺身にするとコリコリ感と癖のない身は美味しい。癖がない分酢の物に最適。
椀種にしてもお吸い汁が濁らない上質の脂を持っている。筒切りにして塩焼きもうまい。
一目見れば変わった形なので覚えられやすい魚である。私も「魚屋」になったときびっくりした。
当時、担当していた某ホテルの板長さんに、好んで使っていただいたので思い出深い魚でもある。
皮をつけ3枚に卸し、焼き目をつけ刺身、酢の物などにしていた。
ヤガラにはアカヤガラとアオヤガラがあるがアオヤガラはあまり食用にならない。
古くは乾燥させ腎臓病や喘息の薬とされたとか・・・?姿を見れば漢方薬になりそうな魚である。