昨日の盛岡は大荒れ。最高気温も-0.1度。
雪も本格的に降り、市場内駐車場が今期初めての除雪をした。そしていたる所に雪山ができた。
今日の魚はニシン(ニシン目ニシン科ニシン属)岩手県山田産、盛岡水産入荷。
回遊魚で北太平洋に分布。日本では利根川以北、日本海では島根県以北。
別名「春告魚」。産卵は春から初夏。脂がのって美味しい。
最盛期は100万トンもの漁獲量があったが昭和30年以降、日本国内で100トンまで激減。
ロシアやカナダからの輸入が大半を占めるようになった。
激減の理由は海水温の変化、乱獲、森林破壊など。
近年、稚魚の放流などで徐々に水揚げ量が増加つつある。
料理は鮮度よければ刺身、マリネや酢締め。一般的には塩焼きや煮漬けなど。
産卵は北海道・厚岸などでは11・12月から始まり、北海道西岸では3月から6月下旬に行われる。
孵化して1・2年で15cmぐらい、5年で30cm、7年で35cm(最大)ぐらいまで成長する。
写真は大型で35cmはゆうにある。重さも500gアップ。
◎卵は沈性、粘着性でかたまり状になり海藻などに付着する。これが「子持ち昆布」「子持ち若布」。
◎身を3枚に卸し20日から1ヶ月乾燥させたものが「ミガキニシン」。最近は半乾燥の「ソフトニシン」も販売されている。
冷凍・冷蔵技術や輸送の発達していなかった時代は「ミガキニシン」は山間部では重要な食材だった。
京都にニシン料理があるのはこのためである。(ニシンそばなど)
◎もうひとつは「塩数の子」。ニシンの卵巣の塩漬けである。
最近はほとんどカナダ、アラスカなどからの輸入品である。
以上のようにニシンからできる食材?は多い。それだけ日本人に定着した魚とも言える。
最近、骨が多いと敬遠されがちではある。残念なことだ。